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SNSとビッグデータから生まれたソウル市「深夜バス」
深夜バス路線 ソウル市中心部のチョンガクなどを起点にほぼ全域を網羅している
2015年9月7日、ソウル市は「ソーシャルでソウル市民を笑顔にさせよう」というテーマでセミナーを開いた。このセミナーは、「ソーシャル特別市」を目指し、2011年あたりからSNSとビッグデータで行政を変え続けてきたソウル特別市(特別市は都のような意味)の事例を発表する場であった。
セミナーでは、SNSに動画を投稿して月3000万ウォン(約330万円)を稼いでいるというBJ(Broadcasting Jockey、日本のニコニコ生放送のような個人放送局のパーソナリティ)も登場し、韓国におけるSNSの影響力の強さについて語った。行政におけるSNSの利活用効果を研究している大学教授と大学生らも参加し、ソウル市の持続可能なSNS活用法について議論した。教授らは「今まで韓国の行政機関はトップダウン式で政策を決めがちだった。SNSとビッグデータを活用することで、市民の意見を幅広く汲み取れる。公共政策は問題認識、政策立案、執行、評価の4段階を繰り返すが、市民の意見を政策に迅速に反映することで効率が上がる」とソウル市の動きを前向きに評価した。ソウル市はビッグデータ専門家を雇い、データに基づいて未来を予測、前もって備える行政を目指している。
Twitterを使い積極的に市民とコミュニケーションすることで有名なパク・ウォンスン ソウル市長もセミナーに参加し、若い世代の意見を大事にしたいと語った。パク市長のTwitterIDは@wonsoonparkで、自身のプロフィールを「Social Designer」と書いている。
■予算を使わず市民の生活を快適に
ソウル市がSNSとビッグデータで市民の生活をより便利にした代表的な事例が「深夜バス」である。2013年登場した深夜バスは、市長のSNSに寄せられた市民の意見から始まった。
「深夜の時間帯はなかなかタクシーがつかまらない」
「アルバイトを終えて深夜割増のタクシーに乗って帰ると元も子もない。庶民のためにバスを24時間運行してほしい」
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