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ヒトの直立二足歩行の謎をAI分析で解明 「骨格のプロポーション」が鍵に
移動効率説、危機回避説……直立二足歩行を可能にした要因として様々な仮説が(写真はイメージです) Vilmos Varga-Shutterstock
<米テキサス大オースティン校などの研究チームが3万人分以上の骨格のX線写真をAIで分析し、同時に遺伝子解析も行ったところ──>
脚と脊椎を地面に対して垂直に立てて歩く「直立二足歩行」は、現存する生物のうちヒト(人類)だけが行えます。
最も古い人類は、今から700万年から600万年前にアフリカに現れた「猿人(えんじん)」と考えられています。脳の容量や知能はチンパンジーと変わらなかったと推測されますが、骨格化石や足跡化石から直立二足歩行していたことが明確に分かるので、最初の人類と分類されています。
では、人類を人類たらしめている直立二足歩行は、なぜ可能になったのでしょうか。ヒトの骨格はどのように他の動物と異なる進化をしたのでしょうか。
米テキサス大オースティン校などの研究チームは現代のヒト(現生人類)について、3万人分以上の骨格のX線写真をAIで分析し、同時に遺伝子解析も行いました。その結果、ヒトの直立二足歩行を可能にした「骨格のプロポーション(骨の比率とバランス)を制御する遺伝子」を発見したと、7月21日付の米科学学術総合誌「Science」で発表しました。
直立二足歩行について、今回の研究とこれまでに考えられてきたことについて概観しましょう。
直立二足歩行のおかげで高い知能を獲得?
ヒトの直立二足歩行の進化要因は未だによく分かっておらず、いろいろな仮説があります。
よく知られているものだけでも、食物を求めて広い範囲を動き回るには四足歩行よりも直立二足歩行の方がエネルギー効率は良くて疲れないからという「移動効率説」、直立二足歩行の方が四足歩行よりも目の位置が高いために遠くの外敵を早く発見できて危険を回避できたという「危機回避説」、ヒトが類人猿から分岐する過程で半水棲だったからとする「アクア説」、大脳が大きくなっていくうちに四足歩行ではバランスがとれなくなったと考える「バランス説」などがあります。
近年は、食料や道具の材料の木材や石などを1度にたくさん運べて都合がよかったからという「運搬説」が有力とされます。さらに運搬説の応用として、ヒトはオスがメスに気に入ってもらうために、あるいは子育て中のメスのために食べ物を運んだために直立二足歩行するようになったとする「プレゼント仮説」「子育て仮説」が脚光を浴びています。
直立二足歩行ができるようになったヒトは、頭を体の真上に置いて支えることが可能となり、体のわりに大きな頭部を持てるようになりました。その結果、体重に対して巨大な脳容積を獲得し、全動物の中で最も高い知能を得ることができました。また、腕(前脚)が歩行から解放されたことで、重い物を運んだり複雑な作業ができたりするようになりました。このことが、さらにヒトの知能を発達させたと考えられています。
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