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日本学術会議問題を「総合的俯瞰的に」考察して浮かび上がった、菅総理の驕り
論点3)更に加えて、最近のネット等で伸長してきたカウンターデモクラシーに対する政治家の危機感がある。
論点4)菅総理が一見理解できない介入を強行した理由も、政治家としてカウンターデモクラシーや内閣への牽制機能を弱体化し、政治家が政治を行いやすい環境を整える為であることが伺える。安倍•菅内閣は、NHK等の報道機関、日銀、内閣法政局、検察等に対するトップ人事の介入で政権をリードしてきた。
今回の菅総理の学術会議の任命拒否が、国民にも受け入れられないのは、その判断が「総合的でも」「俯瞰的でも」なく、「個別で」「感情的な」奢った報復人事にしか見えず、本人もきちんとその説明ができないからだ。
改革を推進する実務派政権として、その推進力を奪うだけの判断は、個人的に当初の期待が大きかっただけに残念だ。
(次回は、この構造の理解のもとに、ここに至った原因、文脈について分析していきたい)
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