最新ポートランド• オレゴン通信──現地が語るSDGsと多様性
対日貿易会議って、どんなことしてるの?オレゴン州知事 in Japan 特別密着レポート!
日本でのハードな8日間のスケジュールを終えて、一路ポートランドに帰国した知事。ひょんなきっかけで、副知事から州知事に任命され。来年の1月で約7年間の任期を終えます。
州知事に対して、様々な評価があるのは事実です。とはいえ、過去の州知事があまり手を付けなかったマイノリティー関連(私たちの様な有色人種に対して)の取り組みとその功績には目を見張るものがあります。
時代の流れだけではなく、白人男性主義が主流だったオレゴン州を徐々に変化させていったのは、まぎれもない事実ですから。
訪日中、州知事に「これから、どうするの?」と聞くと、ほほ笑みながらこう返してくれました。「まずは、公邸から住み慣れた我が家に戻ってダウンサイズ。そこから、これからの私とパートナーとの生活に見合った暮しを徐々に見つけていく感じかな。
でもその前に大事な仕事があるのよ。それは、州知事として行ってきた良いことがらを次期州知事に伝承していく。社会に還元する形で、次の世代に引き続いていってもらうことが必要だから。
話合いの場をしっかりと設けて、貿易や経済の優先事項についても内容を渡していくつもり。
そのバトンを受け取った次期州知事が、今のオレゴン州を更に上のステージへと導いてくれる。そう信じているから。」
その次期州知事が、ティナ・コーテックさん(民主党)。2023年1月から、新州知事として活動開始です。オレゴン史上最も長く州議長を務めたという経歴。そして、ゲイを公表した米国歴代二人目の州知事となります。
新しいバトンを受け取る次期州知事。人々と文化のために、これからどのような走りをしていくのでしょうか。
【次号の特別インタビュ―をお楽しみに!】
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著者が東京に滞在している間、とある著名なエッセイストと話をする機会に恵まれました。
時の経つのも忘れて話が弾み。年齢も近い私たちは、『これから何をしたいのか。どのような働きをしていきたいのか。』自然とそんな話の流れになりました。
多くのことを共有しながら、いくつも共感し合えたことがありました。その中で、強く印象に残っているのは、『周りや次の世代にバトンを渡していく作業の大切さ』。
自分が築き上げてきた経験、そこから得た多くの知恵。それらをついつい、自分の内ポケットにしまったままにしがちかも。自分が得たものとして完結してしまうのは、もったいない気がします。
あなたもきっと、そんなバトンをもっているはず。大きさなんかは関係ありません。
そんなあなたが思う『渡したいバトン』って何ですか。それをどうやって、さりげなく手渡していきたいですか。
次回は、独占インタビュー「 次期オレゴン州知事 ティナ・コーテックさん、教えて!」です。
共和党候補と最後まで接戦を繰り返し、ついに勝利を手に入れたコーテック次期州知事。ブラウン州知事からバトンを受け取って、どう進んで行こうと考えているのでしょうか。多様性・マイノリティー目線? 継続する深刻なポートランドのホームレス問題への取り組み? 対日本貿易・友好は?そしてもちろん、読者の皆さんへのコメントも! 1月21日掲載です!
さて、感謝なことに当連載も3年目に突入です。これからもポートランドを中心に。そしてポートランド近郊市にも広げて、魅力的で懸命に生きている人のインタビュー記事を掲載していきます。
さらに、新しい州知事の時代、そして新たな年を迎えるにあたり、連載タイトルも今月から「最新ポートランド• オレゴン通信 ー 現地が語るSDGsと多様性」にリニューアル!
長所も欠点も含めた、ありのままのポートランド・オレゴン。そこでの生き方考え方。あなたの暮らしや仕事に照らし合わせてみて、何かのヒントになれば幸いです。
吠えることが多かった寅年ももうすぐ終わりですね。来る卯年には、もっと自由に飛び跳ねることが出来る年となりますように。
2023年も引き続き、ご愛読のほどをお願い申し上げます。
記:記事に関するお問い合わせは、山本まで直接ご連絡頂ければ幸いです。行政との合意上、州政府・知事室への直接のご連絡はお控えください。
著者プロフィール
- 山本彌生
企画プロジェクト&視察コーディネーション会社PDX COORDINATOR代表。東京都出身。米国留学後、外資系証券会社等を経てNYと東京にNPOを設立。2002年に当社起業。メディア・ビジネス・行政・学術・通訳の5分野を循環させる「独自のビジネスモデル」を構築。ビジネスを超えた "持続可能な" 関係作りに重きを置いている。日系メディア上のポートランド撮影は当社制作が多く、また業務提携先は多岐にわたる。
Facebook:Yayoi O. Yamamoto
Instagram:PDX_Coordinator
協働著作『プレイス・ブランディング』(有斐閣)