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ミャンマーでエンタメとクリエイトする日々

新町智哉|ミャンマー

クーデター後のミャンマー(ヤンゴン)のインフレはいかほどか?

人民公園の広場越しのシュエダゴンパゴダ:筆者撮影

おはようございます。
最近は日本語学習センターの校長としてどうやったら面白く業界を盛り上げていけるかを日々考えている新町智哉ですがヤンゴンからお送りします。

今回はクーデター以降、私が住んでいるミャンマー最大都市ヤンゴンでどのように物価が変わっていったかなどをお伝えしようと思います。
先に断っておくと、キチンと統計を取ったりはしていなくてあくまで私の生活範囲の中でわかる事をお伝えしていくのでその辺り、よろしくお願い致します。

本題の前にお知らせです。
毎週配信をしています「ミャンマー言いたい放題ラヂオ」が先日95回を迎えました。

95.jpg

放送後記も書いていますので、音声と文章合わせてご覧になっていただけたらと思います。
100回記念で企画も考えていますのでご注目ください。

95後.jpg

それでは本題です。
まず今日現在(2023年9月15日)の為替。
安定はしていない数値というのを予めお断りさせていただきますが、
1ドルが3500チャットくらい
1円が24チャットくらいです。
因みに
2021年1月(クーデターが起こる1カ月前)は
1ドル1316チャット
1円が12.7チャット
であったそうです。

とりあえず改めて見るとこのチャットの暴落具合に愕然とするところですね。
しかし、対ドルへの暴落に対して(2.65倍)対円は比較的穏やか(1.88倍)なのも何か意味深だなと素人ながらに思います。
そんな中で物の値段がどう変わっていったか私が普段よく購入するものでお伝えしていきます。

このアイス、ヤンゴンでもし美味しいアイスを買いたいならこれが1番というオススメのキットカットアイス。
これ2020年の時からお気に入りでよく食べるのですが、当時2500チャットだったのが今は何と5200チャットになっています。
2倍以上です。
恐らくタイで作られて輸入していると思うのですが、めちゃくちゃ高くなっています。

一時期ずっと食べていたカシューナッツ。
当時12000チャット位だったのが今は23000チャットとほぼ倍です。
国内産だと思っていたのですが、輸送や作業にかかる燃料コスト高が原因なんでしょうか?
その辺りは謎です。

そして毎日飲んでいたコーヒー。
クーデター前は2500チャットだったのがこれも5000チャットを超えて2倍になりました。

パン.jpg

ちょっと写真はふざけて撮ったものですが、今でも好きで買い続けているパンです。
これは本当に2014年当初から買い続けていました。
初めて買った時は1200チャットだったと思います。
当時のレートで140円くらい。
結構当時から高いとは思っていましたが、これより美味しいのがないのでずっと買っています。
クーデター前は1500チャット、クーデター後にすぐ値上がりして2000チャットとなったのですが、現在は3000チャットです。
ですが、今のレートで計算すると125円ですね。
当時より円換算だと安くなっているのも不思議です。

これだとわかりにくいと思いますが、チャーシューを作るべく豚肉を煮ているところです。
肉の値段はざっくりですが、1.5倍~1.6倍くらいな感じです。

さて、軒並み高い割合で値段が上がっているのかというとそうでもないものもあります。

これはクーデターから半年程たった時のバナナですが、ミャンマー産でもともと大量に作られ流通量も多いからなのか値段はほぼ変わっていませんでした。
先日同じ店でほぼ同じ量のものを買って1000チャット弱でした、1.2倍程の値上がりです。

ローカルの市場で買うと野菜などもそれほど高くはなっていない印象があります。


その他ガソリンの値段や電気、水道の値段変動などもありますが、私は定点観測が出来ていないのでその辺りは正確にお伝えできません。
電気料金はかなり上がった印象があります。
生活インフラなのでこの辺りは国民の生活に直接響いてくるのでツライところだと思います。

いかがでしたでしょうか?
今回はミャンマークーデター後のインフレを私の生活視点からお伝えしました。
まとめると輸入に関わるものは倍以上になっているものもあるが、ローカルな物であればそこまで上がっていないものもあるという感じでした。
とはいえ、軍のクーデターという完全な人災でこのようなインフレが起こってしまっているのは非常に嘆かわしい事だと思います。
一番そのしわ寄せを喰らっているのは多くの低所得者なので考えれば考える程国民の怒りが募っていくようで恐いところだなと思います。

まだまだ多くの国民は出来るだけ穏やかに過ごそうとしているとここヤンゴンでは感じますが、そう遠くないところでこういった怒りが爆発してもおかしくないのが現状です。
一刻も早くあの楽しいミャンマーに戻って欲しいなと考えているところです。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございます。

それでは、また。

 

Profile

著者プロフィール
新町智哉

映像プロデューサー。2014年からミャンマー最大都市ヤンゴンに在住。MAKE SENSE ENTERTAINMENT Co.,Ltd. GM。日緬製作スタッフによる短編コメディ「一杯のモヒンガー」でミャンマーワッタン映画祭のノミネートを皮切りに世界各国の映画祭で受賞。起業家、歌手、俳優としてもミャンマーで活動する。

Twitter:@tomoyangon
Instagram:tomoyangon
note:https://note.com/tomoyaan

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