World Voice

ミャンマーでエンタメとクリエイトする日々

新町智哉|ミャンマー

ミャンマーエンターテインメントの行方

Myanmar Spring Film Festival(ミャンマー春の映画祭)のポスター

皆さん今日はミャンタメプロデューサー新町です。
前回の記事が少し重くてしんどい内容だったので今回はもっともっと明るくて希望の持てる話が出来たらなと思っています。
現状のミャンマーの事を想うと「エンタメを語るなんて不謹慎な」という声が一定数上がるであろうことは重々承知した上で盛大にスルーしつつ元気に語っていこうと思います。

何故ならコレが出来ないのなら私がミャンマーに関わるモチベーションが無くなってしまうからです。
そもそもタイトルが「ミャンマーでエンタメとクリエイトする日々」ですから。
どんな時でもエンタメが大事、というかエンタメは無くならないというのはここミャンマーでも何度も体験してきました(詳しくは過去記事を探してみてください)
きっとコレがミャンマーの未来を照らす希望になると信じて進んでいきたいと思います。

それでは早速本題です。
ミャンマーのエンタメの今後については以前にも少しお話をさせていただきました。
ミャンマーのエンターテインメント業界の動き、今後の予想

あれから更にどんな傾向が見られるのか?
そして私自身はどうしていくつもりなのか?
今回はその辺りを更に深くついていきたいと思います。

前回の記事にもある通りミャンマーのエンタメを取り巻く状況は引き続き厳しいものがあります。
アメリカや日本などでは考えられない表現の自由に対する抑圧があるからです。
芸能人やクリエイターで活動停止を余儀なくされている人は少なくありません。
非常にリスクをおかしながらなんとか自分たちが信じるクリエイトをしている人たちも沢山います。
それらの人は正に命懸けです。
今日明日ともしれない命の中ジャングルで生活しながら映像作品を作り続け、世界に訴え続けている人もいます。

そのように大変なクリエイターや芸能人がいる一方、一見そうは見えない人たちもいます。
何なら今の体制を良しとするかのように芸能活動を続けている人や、クリエイターも少なからずいるようです。
このような人たちがいて、普通に活動が続けられているのであれば、ミャンマーは平穏に向かっているのでしょうか?
それともこの人たちはまやかしで、国民を裏切り転向して軍支持に回った人たちなのでしょうか?

私はどちらも違うと考えています。
前者に関してはこれまで散々話してきたので今更そんな事はありえないというのが私の見解だという事は言わずもがなです。
ポイントは後者。
正しくは一部そのように転向した人もいるかもしれないが、多くの「表で」活動している芸能人やクリエイターはそうせざるを得ない状況に追い込まれている可能性が高いと考えています。

何故か?
昨日の記事に書いたような事が平気で起こるミャンマーだからです。
ミャンマー年末年始「水かけ祭り」期間の裏で起こっている事

表向き何事も無かったかのように活動を続けている芸能人は多くの国民からすると裏切り者と写るかもしれません。
何なら現体制を支持しているような発言も漏れて来ているかもしれません。
しかし、それが本当に真実かどうかはわかりません。
そうわからないのです。

何故ならこれまでにも散々私が話してきたような複雑な事情が絡んでいる可能性が少なからずある限り、メディアの報道だけ(特に軍系の報道)では見えてこない部分があるからです。
人間は良くも悪くも観たい事だけを観る生き物です。
何かが起こった事象を見て短絡的に判断するのでは無く、そのバックグラウンドまで想像し、考える事は今のミャンマー問題において、エンタメの世界を見る時にも大事な事だと思います。

話が少しそれたかもしれませんが、ミャンマーのエンタメに関してはこのように表と裏で活動している人たちという階層があり、更にその人たちがどういうバックグラウンドで様々な芸能活動、クリエイティブ活動しているのかというのを見極めるのが非常にポイントになってくると思っています。

不謹慎な言い方かもしれませんが、恐らくこういった背景の中、ミャンマーのエンターテインメントは物凄く深く興味深い進化を遂げていくのではないかと予想しています。
苦難の時において、ミャンマーのエンタメと世界のエンタメが重なろうとしている雰囲気をひしひしと感じています。

勿論その流れの中で私も作品作りをしています。
ミャンマーの中で開花しようとしている様々な才能と相乗効果を出せるような製作活動が出来るようにしていきます。
競争ではなく協創です。

この先どんな作品が産まれ、世界へ発信されるのか?
今こそ語られる事のない真実の言葉を表現する作品が必要で、その作品は今日もまさしく命を削りながら作り続けられているのが今のミャンマーのエンターテインメント業界です。

私の予想がただの空想なのか、今のミャンマーを的確に捉えた必ず来るであろう未来なのか?
それは皆さんの眼で最後まで見極めていって欲しいと願っています。
引き続きミャンマーへ、そして私の活動にご注目いただきあわよくば応援していただけると幸いです。

それではまた明日。

 

Profile

著者プロフィール
新町智哉

映像プロデューサー。2014年からミャンマー最大都市ヤンゴンに在住。MAKE SENSE ENTERTAINMENT Co.,Ltd. GM。日緬製作スタッフによる短編コメディ「一杯のモヒンガー」でミャンマーワッタン映画祭のノミネートを皮切りに世界各国の映画祭で受賞。起業家、歌手、俳優としてもミャンマーで活動する。

Twitter:@tomoyangon
Instagram:tomoyangon
note:https://note.com/tomoyaan

あなたにおすすめ

あなたにおすすめ

あなたにおすすめ

あなたにおすすめ

Ranking

アクセスランキング

Twitter

ツイッター

Facebook

フェイスブック

Topics

お知らせ