ミャンマーでエンタメとクリエイトする日々
日本語を勉強するミャンマーの若者たちと交流してきました
皆さんこんにちは。
新町智哉です。
今回は先日ミャンマー人の友達が運営している日本語教室へ、生徒さんたちと交流をしに行ってきたので、その時の様子とそこからわかったことなどを皆さんと共有できたらと思います。
その前にお知らせです。
毎週火曜21:00(ミャンマー時間18:30)から定期配信中しているのですが次回は水曜日の放送になります。
ヤンゴン在住の映像プロデューサーと都内でビルマ語を学んでいる大学院生が、現地の情報やミャンマー関連の時事ニュース、ミャンマーへの想いなどを言いたい放題な放送をしています。
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アーカイブもございます。
是非チェックしてみてください。
それでは本題です。
私の友達に日本語検定1級を持ったミャンマー人女性がいます。
もうかれこれ4年以上の付き合いになります。
日系の会社へ務めたり、ベンチャー企業に入ったりとアクティブに活動していた彼女ですが、最近は日本語を教える仕事をしています。
日本のアニメやドラマなどが好きで、かなりひねった冗談なども日本人がびっくりするレベルで話す彼女は教え方もうまいらしく、生徒にも人気があるようです。
もともとは大きな日本語学校で務めていたのですが、学校の経営方針と合わずに辞める事になりました。
ここからが凄いところなのですが、その時その学校で教えていた生徒たちが多数この女性に引き続き教えを請いたいと申し出た事でした。
こんな話は以前にもありました。
日本語をかなり習得したミャンマーの人たちは特に初期の勉強が凄く大事だと実感しています。
しかし、システマチックに授業を進めて欲しい、学校の方針と合わずにもやもやを抱えて辞めるのですが、残された生徒たちは学校より、その先生に信頼を置いているのでその先生についていくというパターンです。
以前聞いた話だとその先生は私塾を家で開くという規模で日本語を教え続けていましたが、今回の友人は教室を新しく開くというところがバイタリティがあるなと思いました。
聞けば、2,3カ月は間違いなく運営できるであろう生徒数が集まっていたそうです。
とまあそんな面白い先生がやっている日本語教室。
いつでも声をかけてねと言ってはあったので遊びに行ってきました。
当日は生徒も全て女性で8人いました。
実は一人だけこのクラスには男性がいるそうですが、この日は休みでした。
自己紹介を済ませた後、せっかくの機会なのでということで生徒さんからの質問を受ける事に。
日本ではどこに住んでいますか?
何故ミャンマーに来たのですか?
好きな料理はなんですか?
など基本的な質問に答えていきました。
このクラスでは日本語検定5級と4級の復習という事なのですが、普通それくらいのレベルの人たちは日本語での会話は殆どできません。
しかし、この教室の子たちは最初こそ人見知りを全開にして恥ずかしがってはいたのですが、後半はぐいぐい質問してくる感じでした。
最初は先生に「一人一つは質問をしなさい」と言われて照れながら話しだしていたのですが、一つ質問に答えると「~はどうですか?」などそれに対してさらに深堀りしようとしたりとかなり積極的でした。
みんなとても日本に興味があるようで嬉しくも微笑ましかったです。
因みにですが、この教室ではナルトよりワンピースが人気でした。
数年前は明らかにナルトの方が人気だったのですが、連載も終わって時代が変わったのでしょうか。
因みに私はワンピース派です。
このように非常に和む交流ができてその上生徒さんたちには良い経験になったと感謝もされたので充実した会でした。
こうして直接日本語を学ぶ人たちと交流して改めてわかったことがあります。
それはミャンマーがコロナで国全体がロックダウンした2020年春ごろからなのですが、日本語を学ぶ人のほとんどが、できるだけ早く日本に行きたいと希望しているという事実です。
以前私の会社で通訳をしてくれていた若い男性はとても日本の事を理解していて、日本語検定こそ2級ではありましたが、とても流暢に日本語を使う人でした。
しかし、聞いてみると日本に住みたいとは思わないと言っていました。
日本語というスキルを使ってミャンマーで働くのが一番良いというスタンスだったようです。
私が来た2014年当初から日本語を勉強するミャンマーの人はとても多く(恐らく第二言語の人気は今でも一番です)いたのですが、その中にも必ずしも日本に行きたい訳ではない人はいました。
ですが、今はほとんどの人が日本へ行く為に日本語を学ぶというスタンスだと思います。
コロナでこちらの仕事は少なくなり、日本への就学や就職の希望者はかなり増えたように感じました。
1年近くコロナで悩まされようやくそれが明けそうな兆しが見えたところでクーデターです。
多くの日本語勉学者が一気に日本へ住むという考えに切り替わったことは想像しやすい事ではあります。
もともと私の会社で働いて日本語を勉強していた子から、近所でセキュリティの仕事をしている人まで身近に日本で働く事を希望する人が増えています。
勿論、一気に供給量が増えたところで、需要がすぐに追いつくとは限りません。
コロナ禍で日本の受け入れが厳しいというのもありますが、そもそも日本側ではミャンマーへの理解というのがまだまだ足りていないというのも大きな問題です。
私個人としてはキチンとした理解を相互に深めればミャンマー人と日本人はかなり相性の良い関係を築くことができると思っています。
ですが、急ぎ過ぎると大きな歪みも出て来てしまいそうなところに不安を感じています。
ミャンマーにいる日本人として、良い架け橋になっていけたらなと思っています。
まずは身近なところから少しずつ初めていこうと思っています。
今回は日本へ行きたいミャンマーの若者が沢山いることだけでも知っていただければ幸いです。
それではまた明日。
今日紹介した日本語教室の様子などはこちらでチェックしてみてください。
著者プロフィール
- 新町智哉
映像プロデューサー。2014年からミャンマー最大都市ヤンゴンに在住。MAKE SENSE ENTERTAINMENT Co.,Ltd. GM。日緬製作スタッフによる短編コメディ「一杯のモヒンガー」でミャンマーワッタン映画祭のノミネートを皮切りに世界各国の映画祭で受賞。起業家、歌手、俳優としてもミャンマーで活動する。
Twitter:@tomoyangon
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