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スタートアップ超大国 インド~ベンガルールからの現地ブログ~

永田賢|インド

備忘録:岸田首相のインド訪問(2023年3月)

2.岸田首相のインド訪問(2023年3月)

ここまでの流れを踏まえて、2023年3月に日印国交70周年の節目の日印首脳会談で、日印首脳共同声明:「平和で安定し、繁栄した新型コロナ後の世界のためのパートナーシップ」が発表されました。(日印首脳会談|外務省 (mofa.go.jp)

声明の全体像を見てみましょう。大項目は2つ構成になっており、小項目は全部で23項目に分かれています。

包摂性とルールに基づく秩序に支えられた「自由で開かれたインド太平洋」のためのパートナーシ ップ

この項目は主に安保系のトピックがメインでした。23項目のうち、12項目が割かれ、しかも最初に置かれているので、安保対策が喫緊の課題と認識されていると理解しました。インド太平洋、クアッドのような地域連携に加えて、アフガニスタン、ウクライナといった地域課題にも言及され、インドと日本が連携して「自由で開かれたインド太平洋」を実現していく要旨が表現されていました。

<声明からの抜粋>

両首脳は、インド太平洋地域における平和、安全及び繁栄の促進へのコミットメントを もって、二国間及び豪州、インド、日本及び米国の間の四か国協力(日米豪印)を含む地域 の同志国の間の複数国間パートナーシップの重要性を確認した。両首脳は、2021年3月 及び9月の日米豪印首脳会合を歓迎し、日米豪印の前向きで建設的なアジェンダ、特に新型 コロナワクチン、重要・新興技術、気候変動分野における取組、インフラ協調、サイバーセ キュリティ、宇宙及び教育において、具体的な成果を挙げることへのコミットメントを新た にした。両首脳は、今後数か月のうちに日本で開催される次回の日米豪印首脳会合を通じて、 日米豪印協力を前進させることへの期待を表明した。

引用元:Microsoft Word - 【セット】20220319日印首脳共同声明(仮訳) (mofa.go.jp)より引用

新型コロナ後の世界における持続可能な成長のためのパートナーシップ

この項目では、経済ネタを中心にした日印の幅広い分野での連携がカバーされました。「日印特別戦略的グローバル・パートナーシップ」のもとに、「日印デジタル・パートナーシップ」、「日印クリーン・エネルギー・パートナーシップ(CEP)」、「インド北東部の持続 可能な開発に向けた日印イニシアチブ」、「高速鉄道計画」の推進、「日印産業競争力パ ートナーシップ(IJICP)」、新しい円借款プログラムの推進と数多くの座組が紹介されていました。

このように、日印2国間政府にて更なる協力関係の構築が確認されたので、産学官で2国間での往来が増えていくと想定されます。

引き続き現地から情報を追っていきたいと思います!

 

Profile

著者プロフィール
永田賢

Sagri Bengaluru Private Limited, Chief Strategy Officer。 大学卒業後、保険会社、人材系ベンチャー、実家の介護事業とキャリアを重ね、2017年7月に、海外でのタフなキャリアパスを求めてYusen Logistics India Pvt. Ltdのベンガルール支店に現地採用社員として着任。 現地での日系企業営業の傍ら、ベンガルールを中心としたスタートアップに魅せられ独自にネットワークを構築。2019年4月から日系アグリテックのSAgri株式会社インド法人立ち上げに参画、2度目のベンガルール赴任中。

Linkedin: https://www.linkedin.com/in/satoshi-nagata-42177948/

Twitter: @osada_ken

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