ダイバーシティ先進国ベルギーから観る欧州 LGBTQI 事情
彼女から彼女へ、彼から彼へ、さりげない告白はいかが?バレンタインに見るソーシャル・インクルージョン
帰ってきてからダンドワのホームページを見てみると、やはり上段の男性同士でしたし、中段の真ん中のモデルを除いた女性同士の写真が掲載されていました。
ダンドワ提供 © DANDOY, Photography: Pierre Debusschere
そして、バレンタインデー限定商品がご覧のビスキュイ(ビスケット)『Pomme d'amour ポム・ダムール(愛のリンゴ)』。左から Her & Her, Her & Him, Him & Him と3種類用意されています。男女の他に女性同士、男性同士がキスしている様子をモチーフにリンゴの形をしているビスキュイとなっています。キスをして唇が触れている部分にハート型❤️のジュレがあしらわれています。女性から男性へ、またその逆で、男性から女性へビスケットをプレゼントするのと同じように、女性から女性、男性から男性へも贈ってくださいね!という提案です。ちなみにヨーロッパでは女性から男性へチョコレートという日本と逆で、男性から女性へ花束やアクセサリーをプレゼントする習慣があります。現代ではお互いにプレゼントを交換したり、二人揃ってレストランで食事をする(今年はロックダウンで開いていませんが)のも一般的で、多くのレストランがバレンタインの特別メニューを提供します。
ダンドワ提供 © DANDOY
実はダンドワ、2年前のバレンタインにアダムとイヴから着想した真ん中の男女バージョンを販売開始したのですが、ちょうどその頃に誕生日を迎えた友人のカップルにもプレゼントしていたのですが、アイデアに惹かれて自分たちにも買ってみたのでした。その時のことをブログで綴っていました。
そして、ようやく一年後になって気づいたのですが、昨年からは密かに女性同士、男性同士のものが加わっていたのでした。昨年は2年前と同様にアダムとイヴのパネルがウィンドーに飾られていたので、僕は新たなラインナップに気づかないままだったという訳です。
著者プロフィール
- ひきりん
ブリュッセル在住ライター。1997年ドイツに渡り海外生活スタート、女性との同棲生活中にゲイであることを自覚、カミングアウトの末に3年間の関係にピリオドを打つ。一旦帰国するも10ヶ月足らずでベルギーへ。2011年に現在の相方と出逢い、15年シビル・ユニオンを経て、18年に同性婚し夫夫(ふうふ)生活を営み中。
ブログ:ヨーロッパ発 日欧ミドルGAYカップルのツレ連れ日記
Twitter:@hiquirin