16歳未満は「SNS禁止」という大実験が始まる
TAMING SOCIAL MEDIA
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ティーンエージャーのメンタルヘルス悪化との因果関係は? MILJKO/ISTOCK
オーストラリアの議会は昨年11月末、ソーシャルメディア事業者が16歳未満の子供にアカウントを作成させることを禁止する法案を可決した。ティーンエージャーのメンタルヘルスへの影響を懸念する声が高まっていることを受けての措置だ。
規制対象になる見通しなのは、TikTok(ティックトック)やスナップチャット、インスタグラム、X(旧ツイッター)などのプラットフォームで、違反した事業者には罰金が科される。規制は今年末までに施行される。
新しい規制を支持する意見が多いが、批判もある。ソーシャルメディアと子供のメンタルヘルスの関連性を疑う声もあるし、規制が言論の自由を侵害するという指摘も出ている。賛成派の間でも、実際にどのように年齢制限を実施すればいいのかという疑問を抱く人が少なくない。
スマートフォンとソーシャルメディアが普及して以降、ティーンエージャー、とりわけ女の子のメンタルヘルスが大幅に悪化していることにはほぼ疑問の余地がない。問題は、それが単なる相関関係にすぎないのか、それともそこに因果関係が存在するのかという点だ。