我が子を亡くしたサル、死骸を数日間持ち運んだ末に共食い...衝撃の行動が映される
Monkey Carried Around Dead Baby for Days, Then Ate It
(写真はイメージです) Juan Albors-Shutterstock
<母親はどもの死後2日後にはその死骸を食べ始め、ほぼ完全に食べ尽くした>
ヨーロッパのある動物園で飼育されているメスのサルが、自分の子供が死んだ数日後にその死骸を食べた。この行動はチェコのドヴォル・クラロヴェ・サファリパークで、メスのドリルのクマシが2020年8月にオスの子供を出産した後に確認された。
子供は生後わずか8日で死亡し、その後クマシは2日間もその体を抱えて歩き回った。6月27日に掲載された学術誌プリマーテスの論文によれば、クマシはその後、我が子の死骸を食べ始め、飼育員が清掃にあたる前にその大部分を食べてしまったという。
「母親は子供の死後も毛づくろいを続けた。死後2日後には死骸を食べ始め、ほぼ完全に食べ尽くした。他のドリルとは共有しなかった。飼育されているドリルの群れにおいて、子供の死骸を持ち歩いた末に食べてしまうという事例が報告されるのは、これが初めてだ」と論文の著者たちはつづっている。
ドリルは、マンドリルやヒヒと近縁の種で、中央アフリカ原産である。IUCNのレッドリストで「絶滅危惧種」に指定されており、全アフリカの霊長類の中でも最も保全優先度が高いとされている。野生では約4000匹しか残っていない。
イタリア・ピサ大学の霊長類生物学者であるエリザベッタ・パラギ博士はウェブメディアのライブ・サイエンスの取材で、「サルや類人猿はしばしばこのようにして、死骸の顔や目を観察し、目が動いているかを確認している。反応が得られなければ、何か問題があるのだと気づくのだろう」と語っている。
「霊長類の母親は、子供を産むために大量のエネルギーを使う...クマシが他のドリルと死骸を共有しなかったという事実は、共食い行為が栄養補給のために行われるという仮説を支持している」
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