首相が語る、「世界一幸せな国」ブータンが「カーボン・ネガティブ」で進む道
A BALANCING ACT
──ブータンについて世界が注目するのは、もっぱらGNH、すなわち国民総幸福量という指標だが。
ブータンはGNHの概念を提唱した国として世界中に知られている。私たちは平和な地に暮らす、とても幸せな国民であることを世界に示している。だが私たちが世界に伝える以上に大事なのは、世界が私たちから何を学びたがっているかだ。教える側がいくら熱心でも、相手に耳を傾ける意思がなければ意味がない。
──近い将来における国家としてのブータンの優先課題は?
私たちは独自の歴史、伝統、文化、環境を大切にしてきた。その結果、(世界で初の)カーボン・ネガティブの国となった。独自の制度のおかげで、GNHの原則と哲学を世界に伝えることができる。
他国にはない独自の特徴があるのだから、その独自性に根差して豊かになること、技術立国を目指すこと、苦境に耐え得る強固な経済を築くことを優先すべきだろう。ブータンの経済発展は他国とは全く異なる形を取るはずだ。
ブータンには独自の特徴があると言ったが、「教育と医療」もその1つ。今の国王も代々の王たちも社会的平等を実現するにはまず全ての国民に教育と医療を保障する必要があると考えてきた。
国家が費用を負担する。子供の教育費や自分が病気になったときのことを心配せずに済む。それが豊かさの大前提だ。
──教育といえば、世界の変化や技術の進歩に対応できる人的資源を確保するための新たな取り組みは?
技術教育と職業訓練の必要性を痛感している。(従来は識字率の意味で使われていた)リテラシーの定義が変わりつつあり、デジタル知識が求められていることも......。
そこで私たちは教育全体のICT(情報通信技術)化を進めようとしている。カリキュラムも変え、教師にICT教育をしなければならない。教育インフラをデジタル化し、教師と学生・生徒の意識を変えなければ。
ブータンは2年前から全ての学校でプログラミング言語教育を行っている。正規の教育は5歳から始まる。今は就学準備段階からプログラミング言語を教えている。子供たちは(ゲームだと思って学習とは)気付いていないかもしれないが......。
国王が私費を投じ全ての学校で(ゲームを通じてプログラミング言語を学べる)「コード・モンキー」を利用できるようにした。奥地の学校にはICTラボを設置している。
全ての子供に信頼性の高いインターネット接続を提供したいが、現状では難しい。それでもそうなりつつある。既にほぼ全ての学校が光ファイバーでネットにつながっている。生徒たちが活用できるよう、教育コンテンツのデジタル化も進めたい。
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