最新記事

オーストラリア

「毛深すぎる」と専門家も困惑......とんでもなくモフモフのカニの新種を発見

2022年6月17日(金)17時00分
佐藤太郎

ここまで毛深い理由は現段階では突き止められていない Coutesy of the WA Museum.Photo by Colin McLay

<この種のカニはそもそもある程度毛深いというが、これはさすがにモフモフすぎる。しかも「帽子」まで被っている>

「毛」は動物界で多くの目的を果たすが、今回見つかった新種のカニの姿は専門家をも戸惑らせてしまうレベルだった。

西オーストラリアの南海岸で発見されたこのカニは、スポンジ・クラブの新種とみられる。スポンジ・クラブは後ろ脚を使って自分の体の上で海綿を付ける。タコや魚といった外敵からのカモフラージュが目的だ。

オーストラリアには多くの種類のスポンジ・クラブが生息しているが、今回見つかった新種は、並の海綿の量では満足できないのか、小さな帽子のようなものまで被っている。

「驚くほど柔らかい」

西オーストラリア博物館の学芸員であるアンドリュー・ホージー博士は、このカニは捕食者から身を隠すために、海綿を後ろ足を使って頭上まで移動させたと話す。

スポンジ・クラブは西オーストラリア州最南端の街アルバニー沿岸からナチュラリスト岬の間に生息しているが、新種の毛深さについて驚きを隠せない。「非常に毛むくじゃらで驚くほど柔らかく、綺麗な黄褐色」だ。

新種のカニがここまで毛深い理由は現段階では突き止められていない。「捕食者から足をさらにカモフラージュするのに役立つのではないかと思います」

ただ「彼らの行動は奇妙だ...」と付け加えた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

大統領への「殺し屋雇った」、フィリピン副大統領発言

ワールド

米農務長官にロリンズ氏、保守系シンクタンク所長

ワールド

COP29、年3000億ドルの途上国支援で合意 不

ワールド

アングル:またトランプ氏を過小評価、米世論調査の解
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    「このまま全員死ぬんだ...」巨大な部品が外されたまま飛行機が離陸体勢に...窓から女性が撮影した映像にネット震撼
  • 4
    「ダイエット成功」3つの戦略...「食事内容」ではな…
  • 5
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 8
    クルスク州のロシア軍司令部をウクライナがミサイル…
  • 9
    「何も見えない」...大雨の日に飛行機を着陸させる「…
  • 10
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 4
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 5
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 6
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 7
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 8
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 4
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大き…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 7
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 10
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中