午後3時のドルは146円後半へ下落、関税交渉の行方注視

4月10日 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の146円後半で取引されている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)
Shinji Kitamura
[東京 10日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の146円後半で取引されている。米相互関税の発動延期を受けて進んだドル高/円安は、早々に一服となった。市場では、今後の交渉の行方に大きな関心が寄せられている。
東京市場は、前日海外で急上昇したドルが一転じり安となった。対円で朝方の147円後半から146円半ばへ下落したほか、対豪ドルでも0.61ドル前半から0.62ドル前半へ売られた。
アジア時間の米10年債利回りは、4.30%付近で大きな動きはなかったものの、市場では「米国の朝令暮改の政策運営は今後も続く可能性が高い。(動向を伝えるニュースの)ヘッドラインと短期的な相場の上下動に警戒する必要がある」(みずほ銀行マーケット・エコノミストの長谷川久悟氏)との声が聞かれた。
ドルは前日海外市場で一時143.99円と、昨年10月2日以来半年ぶり安値を更新。その後、トランプ米大統領が関税発動の延期を発表し、148円台まで4.3円急上昇した。
きょうは米国で消費者物価指数(CPI)が発表される予定だが、市場の関心は引き続き、関税政策ほぼ一色。「足元の物価動向も大事だが、関税政策の行方が今後の金融政策より重大な影響を持つのは間違いない」(国内証券アナリスト)という。
ベッセント財務長官は、停止措置が各国を交渉のテーブルに着かせるための当初からの計画だったと主張しているが、トランプ大統領は2日の発表以来、市場がパニックに近い状態に陥ったことが、自身の考えに影響したと指摘している。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 146.60/146.61 1.0985/1.0986 161.05/161.07
午前9時現在 147.40/147.42 1.0949/1.0953 161.42/161.44
NY午後5時 147.72/147.75 1.0951/1.0952 161.78/161.81