最新記事

海洋生物

野生のシャチが猛スピードで追いかけてくる恐怖映像

2022年3月3日(木)19時00分
若道いつき
シャチ

「キラー・ホエール」「海のギャング」の異名を持つシャチ(写真はイメージです) slowmotiongli-iStock

<ボートを追うシャチがジャンプするたび絶叫する船上の人々>

メキシコの太平洋沖を航行するボートを全力で追跡するシャチの映像が「身の毛もよだつ」としてネット上で拡散されている。

ツイッターに投稿されて話題となっている動画は2つ。

1つ目はベアトリス・アセベド・タクナ(@BeAcevedoTachna)が投稿したもので、ボートのすぐ後ろで飛び跳ねるシャチの姿を捉えている。シャチが海面からジャンプするごとに船上の人々は叫び、現場の臨場感が伝わってくる。

2つ目は別のボートから撮影したもので、このシャチがどれだけ船に接近していたかが分かる。この動画を投稿したエルナンデス(@arehc)は、こうした行動は珍しいと漁師から言われたという。

地元の報道機関プロセーソによれば、ボートはシナロア州沖を航行中にシャチに追跡されたようだ。カリフォルニア湾は特定のシャチの個体群にとって回遊ポイントの一つとなっている。繁殖のために暖かいカリフォルニア湾へとやってきた後、北太平洋の冷たい海域に戻るという。

シャチは非常に知的で社会的な動物だ。好奇心旺盛で移動するボートに興味を持っても不思議ではない。世界中の海に生息し、魚やイカ、アザラシ、海鳥などを捕食し、ときにははるかに大きなクジラを狩ることもある。海の食物連鎖の頂点であり「キラー・ホエール」「海のギャング」の異名を持つ。

実際に近年、シャチの群れがシロナガスクジラを捕食する場面が初めて目撃された。その一方で人間を襲うことは極めて稀で、野生のシャチがヒトを殺した記録はこれまでにない。


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

再送-インタビュー:トランプ関税で荷動きに懸念、荷

ビジネス

米国株式市場=S&P・ナスダック上昇、トランプ関税

ワールド

USTR、一部の国に対する一律関税案策定 20%下

ビジネス

米自動車販売、第1四半期は増加 トランプ関税控えS
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 2
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2人無事帰還
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 5
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 6
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 7
    「隠れたブラックホール」を見つける新手法、天文学…
  • 8
    【クイズ】アメリカの若者が「人生に求めるもの」ラ…
  • 9
    【クイズ】2025年に最も多くのお金を失った「億万長…
  • 10
    トランプが再定義するアメリカの役割...米中ロ「三極…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「最大の戦果」...巡航ミサイル96発を破壊
  • 3
    800年前のペルーのミイラに刻まれた精緻すぎるタトゥーが解明される...「現代技術では不可能」
  • 4
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 5
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 6
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 7
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 8
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 9
    「この巨大な線は何の影?」飛行機の窓から撮影され…
  • 10
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中