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軍事北朝鮮、極超音速ミサイルの発射実験に成功「700キロ離れた標的に正確に命中」
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1月6日、北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は同国が5日に「極超音速ミサイル」の発射実験に成功したと伝えた。写真は6日、KCNAが配信したもの(2022年 ロイター/KCNA)
極超音速ミサイルは、大気圏外に出て宇宙空間を飛行した後、再び大気圏に突入する弾道ミサイルとは異なり、低高度で標的に向けて音速の5倍以上の速度(時速約6200キロ)で飛行する。
KCNAは「極超音速ミサイルの発射実験に相次いで成功したことは、国家の戦略的武装力を近代化する作業を加速させるという点で戦略的意義がある」としている。
また、5日の実験では「極超音速滑空弾頭」がロケットブースターから外れ、120キロ水平に移動し、700キロ離れた標的に「正確に命中」したと指摘。飛行制御や冬の運用能力なども確認されたとした。
北朝鮮は2017年以降、核爆弾や長距離大陸間弾道ミサイル(ICBM)の実験を行っていないが、近年は米韓が持つようなミサイル防衛を克服することを目的に、より操縦性の高いミサイルや弾頭を開発・発射しているとアナリストは指摘している。
米カーネギー国際平和基金の上級研究員、アンキット・パンダ氏は「北朝鮮は極超音速グライダー(滑空体)をミサイル防衛に対処するための有用な質的手段と認識しているようだ」と述べた。
アナリストによると、写真からは5日の実験に使用されたミサイルが、円錐形の機動式再突入体(MaRV)を搭載した液体燃料弾道ミサイルであることが確認できるという。
パンダ氏は、昨年の実験とは異なるバージョンで、10月に平壌で開催された国防発展展覧会で初めて公開されたものだと指摘。「少なくとも2つの開発プログラムを立ち上げているようだ。1つは9月に実験が行われた『火星8』だ。今回のミサイルは火星8といくつかの共通する特徴があるが、別のものだ」と語った。
米国務省は、5日のミサイル発射は複数の国連安全保障理事会決議に違反し、近隣国の安全を脅かすとして非難した。
北朝鮮の非核化や弾道ミサイル放棄の実現に向けた協議は、金正恩朝鮮労働党総書記とトランプ前米大統領による一連の首脳会談が決裂して以降、頓挫している。
*写真を更新しました。
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