米アップル、3月にiPhoneを駆け込み空輸 インドから

米アップルの「iPhone(アイフォーン)」の組み立てを請け負う台湾・鴻海精密工業傘下の富士康科技集団(フォックスコン)のインド工場などが、3月に過去最高額となる計約20億ドル相当のiPhoneを米国に出荷したことが分かった。2024年10月、ニューヨークで撮影(2025年 ロイター/Kent J. Edwards)
Aditya Kalra Munsif Vengattil
[ニューデリー 15日 ロイター] - 米アップルの「iPhone(アイフォーン)」の組み立てを請け負う台湾・鴻海精密工業傘下の富士康科技集団(フォックスコン)のインド工場などが、3月に過去最高額となる計約20億ドル相当のiPhoneを米国に出荷したことが分かった。米トランプ政権が提案した関税導入前に航空便で輸送したという。
ロイターが入手した通関データによると、アップルのインドでの主要サプライヤーであるフォックスコンは、3月に13億1000万ドル相当のiPhoneを輸出した。これは単月としては過去最高で、1月と2月の合計輸出額に匹敵する。
フォックスコンのインドから米国への今年の総出荷額は53億ドルに達した。
別のサプライヤーであるタタ・エレクトロニクスの3月の輸出額は6億1200万ドルで、前月比約63%増となった。
アップルはインドでの生産を増強し、最大市場の一つである米国で十分な在庫を確保するため、貨物チャーター便で600トンのiPhoneを輸送した。トランプ政権の関税導入によりコスト上昇への懸念が高まったためとみられる。