最新記事

エンタメ

『イカゲーム』監督も参考にした...「デスゲーム系」映画・ドラマの傑作7本

7 Shows for “Squid Game" Fans

2022年1月11日(火)12時30分
スー・キム
『Sweet Home 〜俺と世界の絶望〜』

『Sweet Home 〜俺と世界の絶望〜』 COURTESY OF NETFLIX

<『バトル・ロワイアル』に『ハンガー・ゲーム』『今際の国のアリス』......生き残るための死闘や頭脳戦に手に汗握るサバイバル劇の名作たちを紹介>

9月にネットフリックスで配信されると、韓国発のサバイバルドラマ『イカゲーム』は瞬く間に世界中をとりこにした。カネに困った456人の男女が繰り広げる命懸けの

ゲームを、ファンは固唾をのんで見守った。ゲームの参加者が競い合うのは「だるまさんが転んだ」や綱引き、ビー玉といった子供の遊び。最後まで勝ち残れば456億ウォン(約44億円)の賞金が手に入るが、負ければその場で殺される。

このドラマをクリエートしたファン・ドンヒョク監督にインスピレーションを与えたのは『賭博黙示録カイジ』や『LIAR GAME(ライアーゲーム)』、『バトル・ロワイアル』など日本の漫画や小説だったという。

映画誌シネ21のインタビューによれば、ファン監督はゲームをモチーフにした日本のサバイバルストーリーを韓国に移植しようと思い立った。その際、緻密な頭脳戦を「直感でプレーする単純な子供の遊び」に変えることで「斬新なサバイバルドラマ」が生まれるのではないかと考えたそうだ。

『イカゲーム』が多くの謎を残したまま終了すると、答えを求める視聴者の声が噴出。ファンは11月にシーズン2の制作を発表した。

でもデスゲーム系やサバイバル系の名作は『イカゲーム』だけじゃない。シーズン2の公開を待ちながら見たい7本を紹介しよう。

■『Sweet Home 〜俺と世界の絶望〜』

キム・カンビによるウェブ漫画が原作の韓国産ホラー。人間が次々と残忍な怪物に変身し地獄と化した世界で、引きこもりの高校生(ソン・ガン)が人類を救うために立ち上がる。

2020年12月にネットフリックスで配信され、世界数カ国で1位を記録した。韓国勢として初めてアメリカでトップ10にランクインしたのも、このドラマだ。

監督のイ・ウンボクは韓国ドラマ界きってのヒットメーカー。イ・ビョンホン主演の時代劇『ミスター・サンシャイン』やコン・ユ主演のゴースト・ファンタジー『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』など、幅広い作品を成功させている。

■『バトル・ロワイアル』

深作欣二監督が2000年に発表したバイオレンスホラー映画。原作である高見広春の同名ベストセラー小説は、出版当時、内容があまりに陰惨だとして物議を醸した。

全体主義国家と化した日本で、42人の中学3年生が最後の1人になるまで殺し合いを強いられる。バトルに反対する者、従わない者は教師も生徒も粛清される。

■『今際(いまわ) の国のアリス』

ゲームに明け暮れるアリスこと有栖良平(山﨑賢人)が友人たちと渋谷駅のトイレから出てくると、そこはいつもの東京ではなく人の姿が消えた異空間だった──。若者たちは生きるか死ぬかのゲームの世界に引きずり込まれる。ゲームをクリアすれば「ビザ」が発給されて生き延びられるが、ビザが切れれば死が待っている。

原作は麻生羽呂の漫画。20年12月にネットフリックスで公開されると、韓国、タイ、フランス、サウジアラビアなどでトップ10にランクイン。配信開始から2週間もたたないうちに、シーズン2の制作が決定した。

220111p52_ssg02.jpg

©HARO ASO, SHOGAKUKAN/ROBOT

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

訂正-4月米フィラデルフィア連銀業況指数、15.5

ビジネス

全国コアCPI、3月は+2.6% 生鮮除く食料の伸

ビジネス

米アトランタ連銀総裁、インフレ進展停滞なら利上げに

ワールド

パレスチナ国連加盟、安保理で否決 米が拒否権行使
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 3

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 4

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 5

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 6

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 9

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 10

    ヨルダン王女、イランの無人機5機を撃墜して人類への…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中