バッハ会長の頭には「チャイニーズ・ピープル」しかない
いま私たち日本人は、又もや同じことをしていることに気が付いてほしい。
それとなく気が付かないように持って行っているのは、政権与党だけでなく、一部のメディアも同罪だ。
東京大会開催に強引に持って行ったのは政権与党の親中派であり媚中派だ。
その結果、日本人の命を犠牲にし、日本の尊厳を失わせている。
バッハ会長が来日した今、中止を叫ぶことができる段階は過ぎてしまったかもしれないが、せめて日本人が今、何を失おうとしているのかに気が付いてほしいと心から願う。
東京大会開催を「コロナが原因」で中止した場合、習近平の中共中央における威信は必ず揺らいだはずだ。それは一党支配体制の維持を困難にする。
コロナ下における東京大会開催は、中国共産党一党支配体制崩壊の滅多にないチャンスをさえ、摘み取ってしまったという皮肉を直視してほしい。
※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。
[執筆者]遠藤 誉
中国問題グローバル研究所所長、筑波大学名誉教授、理学博士
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。中国問題グローバル研究所所長。筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会学研究所客員研究員・教授などを歴任。著書に『裏切りと陰謀の中国共産党建党100年秘史 習近平 父を破滅させた鄧小平への復讐』(ビジネス社、3月22日出版)、『ポストコロナの米中覇権とデジタル人民元』、『激突!遠藤vs田原 日中と習近平国賓』、『米中貿易戦争の裏側 東アジアの地殻変動を読み解く』,『「中国製造2025」の衝撃 習近平はいま何を目論んでいるのか』、『毛沢東 日本軍と共謀した男』、『卡子(チャーズ) 中国建国の残火』、『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』、『中国がシリコンバレーとつながるとき』など多数。
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