アクティビスト、世界で動きが活発化 第1四半期は米国46%増

アクティビスト(物言う株主)が2025年第1・四半期に世界中の企業に要求した提案件数は前年同期比17%増の70件に上り、米国企業向けは46%増の41件に膨らんだことが英銀行バークレイズの最新データで分かった。写真は2022年6月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 1日 ロイター] - アクティビスト(物言う株主)が2025年第1・四半期に世界中の企業に要求した提案件数は前年同期比17%増の70件に上り、米国企業向けは46%増の41件に膨らんだことが英銀行バークレイズの最新データで分かった。
エリオット・インベストメント・マネジメントやマントル・リッジ、スターボード・バリューといったアクティビストが、英石油大手BPや米配車大手リフトなどに経営変革を迫った。
バークレイズの株主アドバイザリー部門グローバル責任者ジム・ロスマン氏は「現在アクティビストはあらゆる不確実性を利用している。前年同期よりも企業との対立が増加したが、合意に至るケースやアクティビストによる取締役ポストの獲得数も増えた」と話した。
こうした背景には、昨年に記録的な数のアクティビストが世界の企業を標的にした流れが今年初めに及んでいることがある。また、トランプ米大統領の高関税政策と連邦職員の大規模リストラ、米景気後退への懸念が重なり、市場が不安定な状況になって、アクティビストが企業に働きかける好機となっている。
要求項目の約4分の1が経営戦略および業務改善に関するもので、この割合は昨年とほぼ同じだ。事業部門の売却や企業売却など企業の合併・買収(M&A)要求は依然、優先順位が低い。世界のM&A件数が過去最高を記録した21年の約半分となっている。
しかしロスマン氏によると、アクティビストは成功も実感している。成功の指標となることが多い取締役ポストの獲得数は約34%増の51に急増した。
こうした動きを受け、先行き不透明であっても収益を上げたい新設ファンドや、これまでアクティビスト活動と一線を画してきたファンドが「新規参入者」となっている。
データによると、第1・四半期の新規参入数は11に上った。前年同期との比較データはないが、昨年を通じては計47だった。
バークレイズの担当者は、今年はさらに多くの企業が株主からの要求に直面し、その多くが米国企業に集中すると予測している。
今年第1・四半期はアクティビストの日本での活動も活発化し、前年同期比45%増の16件に急増した。一方で欧州では活動が低調で、18%減の9件にとどまった。