ミャンマー、スー・チーの裁判26日にも結審か 商店など営業再開で軍政下の生活がニュー・ノーマルへ
被告となったアウン・サン・スー・チー(写真は2015年11月5日) JORGE SILVA-REUTERS
<民主政府の要人らへの裁判が進むなか、デモは押さえ込まれ事態は軍政の狙い通りに──>
2月1日の軍によるクーデター以来、身柄を拘束されている当時の政権で実質上トップだったアウン・サン・スー・チー国家最高顧問兼外相は、その後軍政から複数の容疑で起訴されて、現在は裁判を受ける「被告」の身となっている。
その裁判についてスー・チー氏の弁護士が今後公判は毎週開催され、一部の容疑については早ければ6月26日にも結審するとの見通しを明らかにした。地元ミャンマーのメディア「ミッジィマ」がAFPの情報として6月8日に伝えた。
報道などによると、スー・チー氏の弁護士であるミン・ミン・ソー氏は7日に開かれた公判の前に約30分間、面会することができたという。身柄拘束後これが2回目の面会で、その際スー・チー氏からは「全ての国民は健康に留意して過ごすように」とのコメントがあったことを明らかにしている。
複数の容疑で公判が進行
ミン・ミン・ソー弁護士によるとスー・チー氏が起訴された容疑は複数あるが、このうち違法に外国から無線機を輸入した容疑と2020年11月に実施された総選挙の際にコロナウイルスの感染対策を怠ったという自然管理保護法違反に関しては、審理が現在進行中で6月7日にも公判が首都ネピドーの特別法廷で開かれた。
この裁判は今後ほぼ毎週開かれて次回公判は14日に予定され、早ければ28日も結審する可能性があるという。
14日の公判からは原告側の証人尋問が予定されていると弁護士は話しているという。
またこの公判とは別にスー・チー氏と同じように2月1日に身柄を拘束されて、「被告」の身となっているウィン・ミン大統領、与党「国民民主連盟(NLD)」幹部のミョー・アウン氏はスー・チー氏と同様に「国民に対する扇動罪」に問われており。こちらに関しては6月15日に初公判が開かれる予定となっている。