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感染症対策イタリア治安部隊、アストラ製ワクチン2900万回分を工場で差し押さえ 欧州各国や貧困国へ出荷
英製薬大手アストラゼネカは、イタリア工場に保管していた新型コロナウイルスワクチン約2900万回分が欧州のほか、国際的枠組み「COVAX」を通じて貧困国に出荷されると述べた。写真は同ワクチン。ドイツのマインタルで撮影(2021年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
英製薬大手アストラゼネカは24日、イタリア工場に保管していた新型コロナウイルスワクチン約2900万回分が欧州のほか、国際的枠組み「COVAX」を通じて貧困国に出荷されると述べた。
イタリア紙ラ・スタンパによると、欧州委員会の要請でイタリア治安部隊が先週末、ローマ近郊のアナーニにあるキャタレントの工場を検査したところ、保管中のワクチンが確認されたという。
ドラギ首相は、検査によって「余剰ワクチン」が確認されたとし、一部を確保したほか200万回分がベルギーに送られたと明らかにした。
アストラゼネカは6月末までのEU供給目標を想定の3億回分から1億回分に削減。今回確認されたワクチンは1450万人分に当たる。
アストラゼネカはその後、キャタレントの工場で生産されたワクチンの大半がEU向けで、残りはCOVAXによる貧困国向けだと発表。1600万回分は4月にかけて欧州に出荷されると述べた。
キャタレント幹部はロイターに、アナーニ工場に2900万回分を保管していたことは通常の手続きで、それ以上の在庫を置くこともあると説明した。
また、欧州連合(EU)によると、アストラゼネカはオランダのワクチン工場の認可を欧州医薬品庁(EMA)に申請。迅速に承認されれば月内にも欧州向けに出荷を開始できるという。
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