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欧州コロナ復興基金めぐるEU首脳会議が紛糾 域内の南北対立の様相も
新型コロナウイルス禍で落ち込んだ経済の立て直しに向けた7500億ユーロ規模の復興基金案を巡って協議するため17日開幕した欧州連合(EU)首脳会議は、20日早朝まで議論を続けたが合意に至らず、同日1400GMT(日本時間午後11時)まで休会することとなった。写真はブリュッセルで16日撮影(2020年 ロイター/Yves Herman)
新型コロナウイルス禍で落ち込んだ経済の立て直しに向けた7500億ユーロ規模の復興基金案を巡って協議するため17日開幕した欧州連合(EU)首脳会議は、20日早朝まで議論を続けたが合意に至らず、同日1400GMT(日本時間午後11時)まで休会することとなった。
ミシェルEU大統領は、世界中で60万人以上が新型コロナにより命を落としたと指摘。前代未聞の危機を前に結束し、「不可能な使命」を成し遂げ合意するようEU首脳らに呼び掛けた。
大統領は3回連続となる夕食会の席上、「是非とも合意し、あすにはEUが不可能な使命を成し遂げたという見出しを見たい」と訴えた。
休会発表後、オーストリアのクルツ首相とオランダのルッテ首相は、協議は進展していると主張。ルッテ首相は、物別れに終わる可能性はなお残る、とも警告した。
焦点は復興基金の設計や利用条件で、相対的に裕福な北部の諸国がより小規模な基金を主張するなど、「南北対立」の様相を呈している。
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