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銀河系には36のエイリアン文明が存在する?

There Could Be 36 Intelligent Alien Civilizations in the Milky Way

2020年6月16日(火)15時55分
ハナ・オズボーン

銀河に存在する知的文明とコミュニケーションを取ることはできなくても、彼らの存在から学べることはあると研究チームは言う。ほかの生命体がどれだけ生き残ったかを知ることで、私たち人類の今後についてのヒントが得られる可能性があるのだ。

研究チームは、種の絶滅を予想するのは難しいが、地球上ではかなり規則的なペースで種の絶滅が起きていると指摘する。知的生命体に関して言えば、「文明が自然消滅するよりも、自滅する可能性の方が高い」と彼らは言う。

「おそらく知的生命体の重要な特徴は、自己破壊の能力を備えていることだ」と研究チームは分析している。「遠距離通信を可能にするテクノロジーを開発できるなら、自己破壊する能力もあるということになる。地球上では、差し迫って考えられる2つの可能性は兵器による自己破壊と、気候変動によって地球が居住不可能になることだ」

コンセーリチェは、銀河のあちこちに知的生命体が存在することが分かれば、それは人類が数百年の単位よりもずっと長く生き残れる可能性を示唆していると語る。「逆に、銀河に現在活動中の文明社会がないことが分かれば、それは私たち人類の長期的な存続が見込めないことを示す悪い兆しだ。地球外知的生命体を探すことで──たとえ何も見つからなくても──私たち人類の未来と運命が分かるのだ」

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