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大規模イベント日本医師会会長「来年の東京五輪、新型コロナに有効なワクチン開発なければ難しい」
日本医師会の横倉義武会長は、日本外国特派員協会のオンライン会見で、新型コロナウイルス感染症に対する有効なワクチンが開発されなければ、2021年の東京オリンピック・パラリンピック開催は難しいとの見方を示した。写真は都内で3月撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)
日本医師会の横倉義武会長は28日、日本外国特派員協会のオンライン会見で、新型コロナウイルス感染症に対する有効なワクチンが開発されなければ、2021年の東京オリンピック・パラリンピック開催は難しいとの見方を示した。
横倉会長は「その時点での世界的な感染の状況がポイントになる。感染が拡大しているという状況であればなかなか難しい」と述べた。
日本医師会は、早期に治療薬やワクチンを開発する態勢を支援するための資金や政府内の承認の意思決定について、加藤勝信厚生労働相に要望しているという。
緊急事態宣言を5月6日に解除することができるかについては、東京や愛知・大阪などでまだ感染者が増加していると指摘、「5月6日に全国一斉に解除することはできないと思う」と述べ、解除の条件は、新たな感染者が減っていくことだとした。
ここ数日、東京など一部で新たな感染者数が減少していることには「本当に減っていると信じたいが、検査が十分でないところもあり、もう1週間ほどみていかなければ判断は難しい」と述べた。
不十分な検査や院内感染、防護具の不足が要因
横倉会長は、他国と比べ日本のPCR検査の実施数が少ない理由は、検査の装置・試薬が十分でなかったこと、検体を採取する医師・看護師の防護具が不足していたことだったとの見方を示した。「4月に入ってやり方を考えてほしいと国に要望し、やっと地域の医師が検査が必要と考えればできる仕組みがスタートした」という。
各地で院内感染が起こった理由も、マスク、フェイスシールド、ガウンなどの防護具が不足していたことが原因と指摘した。
なぜ日本では新型コロナによる死亡者が少ないのかとの質問には、国民皆保険の下、医療にアクセスしやすいこと、感染者が爆発的に増えなかったため医療崩壊につながらない状況で維持できたことを理由に挙げた。
(宮崎亜巳 編集:田中志保)
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