韓国、新型コロナウイルス対策でも役立った個人情報公開 性犯罪者はネットで住所も丸裸
罰金刑でも10年間掲載
この「アルリムE」とは、政府機関である法務部と女性家族部が共同で2010年より開始したサービスであり、誰でも簡単に性犯罪者を検索できるようになっている。サイト内では「性犯罪者を探す」「地図から探す」「条件から探す」など、まるでネットからレストランを探すように簡単に性犯罪者の個人情報が検索可能だ。
ここで公開されているのは、犯人の犯罪歴のみならず、姓名/年齢/住所及び実際の居住住所/身体的情報(身長体重)/顔写真/性犯罪情報/性犯罪前科一覧などが掲載されている。
さらに、掲載期間も決まっており、宣告刑を基準に10年超過の懲役・禁固刑の犯人は30年間。3年超過10年以下の懲役・禁固刑の犯人は20年間。3年以下の懲役・禁固刑は15年間、罰金刑では10年間記載される。罰金刑だけでも10年間は性犯罪歴を含む個人情報が公開されてしまうことを考えるとかなり厳しい処罰といえる。
子供がいる家庭には郵送される
また、オンラインだけではなく、犯罪者が住んでいる地域の学校や児童がいる世帯に郵便で同様の情報が送られる徹底ぶりだ。これらは韓国の「性暴行犯罪の処罰などに関する特例法」第42〜50条で定められた法律で決められている。
他にも、期間中60日以上国外に旅行する場合は申請しなくてはならず、毎年警察署にて写真の更新も義務付けられている。さらに、「性犯罪就職制限」と称して、犯罪者が再度同じような過ちを犯さないようにと、教育関係をはじめとした職種への就業制限も規定されている。このように韓国では性犯罪者に対し容赦ない姿勢で臨んでいることがうかがえる。
今回、『それが知りたい』を見た視聴者が「アルリムE」で容疑者を検索したことがニュースで報じられた結果、さらに多くの人たちが自分の住んでいる場所や学校の近くなどに性犯罪者がいないか検索したため、番組が放送された今年の1月から「アルリムE」ではアクセス数が急速に伸びているという。