米大統領選、民主候補争いでバイデンが重要州制す 今後はトランプとの直接対決に照準
新型コロナウイルスと大統領選
NBCニュースとモンマス大学の調査では、大統領選がバイデン氏とトランプ氏の対決になったと想定した場合の支持は、アリゾナ州ではバイデン氏がやや優勢となった。
フロリダ州では、トランプ氏にとってさらに不利な調査結果が示された。同州では今月の新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化する前の時点での調査で、トランプ氏に2期目の続投を認めると考える人の比率が40%だった。
一方、フロリダ州で調査会社を運営しているフェルナンド・アマンディ氏は、新型コロナウイルスの感染が拡大する中でもトランプ氏には激戦州で態勢を立て直す機会が与えられると考える。「今から大統領選当日までには、コロナウイルスによって選挙戦の情勢が何回も変わることがあり得る」と話した。
ロイター/イプソスが17日発表した調査では、トランプ氏の危機対応を支持する人の比率は47%となり、3月上旬から9%ポイント上昇した。
トランプ大統領の側近によると、イタリアなどの国で新型コロナウイルスの感染がいかに爆発的に広がったかを踏まえて米国が直面している危機について、政権内のコロナウイルス対策チームから再三の警告を受け、トランプ氏はウイルスの脅威に対して従来より厳しい姿勢を打ち出した。
こうした中、一部の共和党員は個人的にバイデン氏を手ごわい対戦相手とみている。
ホワイトハウスに近いある高官はバイデン氏について、トランプ政権下で共和党から離れる傾向にありながらも、社会民主主義者を自称するサンダース氏への投票は渋るであろう郊外の女性有権者層に訴えかけ得る候補者として「トランプ氏に代わる選択肢として受け入れられる」人物だと指摘。「バイデン氏は最大の脅威だという私の見解は変わらない」と語った。
アマンディ氏は、現時点では有権者の脳裏にはコロナウイルスしかないとみられる中、両陣営にとって戦略的計画は二の次となって重要性が薄れるかもしれないという。仮に危機的状況が今年長く続けば、コロナウイルスへの対応と説明責任が投票で問われることになるとの見方を示した。
(James Oliphant、Steve Holland記者)
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