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新型コロナウイルスの「0号患者」を探せ!

Scientists are still searching for the source of COVID-19: why it matters

2020年3月17日(火)19時05分
ワンダ・マーコッター(南ア・プレトリア大学動物原性感染症センター所長)

ウイルスの発生源を特定することで、単純な介入によって問題に対処できる可能性もある。そのいい例がニパウイルスだ。急性の呼吸器疾患や命に係わる場合もある脳炎を引き起こす可能性がある同ウイルスについて、科学者たちはバングラデシュに生息するオオコウモリが自然宿主だと特定した。コウモリの尿にウイルスが含まれており、その尿が付着したナツメヤシの木の樹液を飲んだ人々がウイルスに感染したことが分かったのだ。そこで当局は、ナツメヤシの木から直接採った生の樹液を飲まないように呼びかける教育キャンペーンを展開。ほかにも、樹液を採取する容器には蓋をして、樹液がコウモリの尿で汚染されないようにするなどの対策を呼びかけた。

ウイルスや場所が違えば、介入の方法も違うものになる。だが今起きている感染拡大をきちんと把握するために、そして将来起きる可能性のある感染拡大の際の苦労を軽くするためには、ウイルス学や疫学、人類学の面での基本的なデータが是非とも必要だ。

The Conversation

Wanda Markotter, Professor/Director Centre for Viral Zoonoses/ DST-NRF South African Research Chair, University of Pretoria

This article is republished from The Conversation under a Creative Commons license. Read the original article.

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