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新型コロナウイルス中国、新型ウイルス死者2000人突破 新規の感染者は1月末以来の低水準に
中国国家衛生健康委員会は、中国本土での新型コロナウイルスによる肺炎の感染者が18日に1749人増えたと発表した。写真は18日、安徽省亳州市で住宅地を消毒する係員・提供写真(2020年 ロイター/China Daily)
中国本土での新型コロナウイルスによる肺炎の死者が2000人を超えた。ただ、新たな感染者は2日連続で減少した。ウイルスの発生源とされる湖北省武漢市の当局は、感染拡大抑制に向けた措置を一段と強化した。
中国国家衛生健康委員会は19日、中国本土の感染者が18日に1749人増えたと発表した。新たな感染者は17日の1886人から減少、1月29日以来の低水準となった。
湖北省で18日に確認された新たな感染者の数は2月11日以来の低水準となった。
中国本土での感染者は累計で7万4185人、死者は計2004人に達した。死者の約4分の3は武漢市で確認された。
中国国営の新華社によると、湖北省は感染者の発見に向けより広範で強制的な措置を導入する方針だ。感染拡大を阻止するため、すでに実施している事実上の封鎖措置に加え、対応を強化する。
新華社が湖北省の疫病管理当局の通達として報じたところによると、同省は1月20日以降に病院で診察を受け、発熱が認められた全ての市民の記録を調べる。また、実店舗やオンラインの薬局でせき止めや解熱剤を購入した市民も対象にするという。
世界保健機関(WHO)で緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏は、中国の対応について、湖北省でまず「火を消し」、春節(旧正月)休暇から北京に戻る人々の健康観察を確実に行ううえで成功していると指摘。「現時点で、中国における戦略・戦術的アプローチは適切だ」と述べた。
湖北省を除く中国本土の新たな感染者は15日連続で減少している。18日時点では56人と、最多となった2月3日の890人から減少している。
当局の発表などを基にしたロイターの算出によると、中国以外では827人の感染、5人の死亡が確認されている。
このうち、横浜港に停泊しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」では、検査で540人以上の陽性が確認されている。
19日には、陰性が確認された人の下船が始まる。この日は約500人の下船が見込まれている。
韓国は19日、同クルーズ船から7人を帰国させた。オーストラリアも同日、チャーター機で200人以上を退避させる予定だ。このほか、英国やカナダ、香港、イタリア、台湾も乗船者の帰還を計画している。
世界的な影響
新型ウイルスによる経済への打撃が懸念される中、中国の欧州連合(EU)大使は、影響は「限定的かつ短期的なもので、制御可能」との認識を示し、中国政府には必要に応じ介入する十分なリソースがあると述べた。
中国国営テレビによると、習近平国家主席は、ウイルスの影響にかかわらず、中国は2020年の経済成長目標を達成できると表明した。
こうした中、株式と債券に投資する中国のバランス型投資信託が18日、目標額の20倍に当たる約1200億元(171億4000万ドル)の資金を集めたと、関係筋が明らかにした。ウイルスの感染拡大が懸念されているものの、投資意欲が健在であることが示された。
ただ、短期的には世界各地で企業の活動などに影響が生じている。
英自動車大手ジャガー・ランドローバー(JLR)は、生産を継続するためスーツケースで中国から部品を運んだが、2週間後には在庫が尽きる可能性があることを明らかにした。
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