メキシコ国境で待機の移民「レイプや拷問の被害が急増」
Migrants In Mexico Have Faced Electric Shock Torture, Rape, MSF Claims
こうした移民たちが誘拐や拷問、性的暴行やゆすりなどの危険に直面している問題については、MSF以外にも複数の組織が警告を発してきた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチも、10月に発表した報告書の中で同様の懸念を表明。メキシコで待機を余儀なくされている難民申請希望者が「暴力的な攻撃を受けたり脅されたりした」例を少なくとも343件確認しており、一部の移民からは誘拐や暴行、レイプの被害報告があると指摘した。
こうした複数の報告があるにもかかわらず、トランプ政権は10月28日、メキシコ残留政策をさらに厳格化することを決定。同政策はこれまで国境地帯の通関手続き地5カ所に適用されてきたが、それを6カ所に拡大したのだ。
米国土安全保障省のケビン・マカリーナン長官代行は声明の中で、トランプ大統領は「国境地帯での人道危機に対処するために、あらゆる措置を講じている」と説明。メキシコ残留政策は「こうした取り組みに欠かせないもの」であり、「制度は一貫性があり、健全に機能するものだと確信している」と主張した。
(翻訳:森美歩)
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