交尾をめぐって噛みつき合う、暴力まみれのサメの日常
Great White Shark With Massive Bite On Head Was Attacked By Even Bigger Shark
オスの「バイミー」の頭部には他のサメに噛まれた大きな傷が2つあった Ocearch/R.Snow
<同じ種類のサメ同士の「共食い」もある......海の中では日々サメの死闘が繰り広げられている>
体重450キロを超えるそのオスのホホジロザメは、おそらく交尾をめぐって他のオスと争いになり、頭を噛まれた――。
海洋生物を研究するNGO団体「オーサーチ」は今週14日、オスのホホジロザメ「バイミー」の写真を公開した。バイミーは、アメリカ北東部沖の北大西洋で捕獲され、その後タグを付けて海に放された。
オーサーチは、海の食物連鎖の頂点に立つホホジロザメなどの海洋生物について、行動を追跡してデータを集積し、生態を調べている。
「ホホジロザメは厳しい世界で生きている。何が証拠かって? バイミーの頭の傷を見れば分かる」とオーサーチのフェイスブックの投稿には、10月4日の調査で撮影された写真と共にコメントが書かれている。
バイミーの頭部には2つの傷があり、「1つはもうだいぶ治っているが、もう1つはまだ新しい傷だ」という。
サメの位置情報を提供
オーサーチのサイトには、サメの位置情報を表示するページもあり、誰でもバイミーの行動を観察することができる。
バイミーの全長は3.9メートル、体重は528キロ。通常のホホジロザメは4.6~6メートルまで成長するので、それに比べればやや小さい。
頭部の傷の歯形や顎の大きさから推測すると、バイミーを襲ったのは少なくとも60センチ以上は大きいサメだと、オーサーチのクリス・フィッシャーは話している。「バイミーが頭全体を噛まれたことははっきりしている」
治りかけの下顎を噛まれた傷跡はおそらく昨年の傷だと、フィッシャーは言う。「噛みついたのは全長3.7メートルをゆうに超えるとても大きな生物だ。こんなに大きなサメの頭に噛みつくなんて凄まじい」