最新記事

異常気象

世界各地に猛暑到来、数字で読むアメリカの異常気象

Bummer Summer

2019年8月15日(木)15時45分
ニューズウィーク日本版編集部

今年はアメリカの大西洋岸を14の熱帯低気圧が襲うと予測されている Elen11-iStock

<世界各国と同様、史上最高に暑くて雨の多い夏を迎えるかもしれない今年のアメリカ――その異常気象ぶりを数字で見てみると>

豪雨や豪雪に見舞われ観測史上最大規模に「湿った」冬に続いて、史上最高に暑くて雨の多い夏を迎えるかもしれない今年のアメリカ。現在はハリケーンの季節だが、コロラド州立大学大気科学科の予測では、今年は大西洋岸を14の熱帯低気圧が襲う(そのうち強力化してハリケーンになるものが6つ)。

昨年11月、州史上最悪の山火事を経験したカリフォルニア州では今年も大規模な山火事が例年以上に起こり得ると当局はみている。さらに海洋大気局(NOAA)によれば、中西部でかつてないほどの洪水が起こる可能性があるという。


magw190815_EW1.jpg

昨冬のアメリカの平均降雨量。過去最高で、標準より5.6センチほど多かった 資料:NATIONAL CENTERS FOR ENVIRONMENTAL INFORMATION


magw190815_EW2.jpg

一生のうちに落雷に遭う確率。1年のうちの確率で見ると、120万分の1。宝くじのメガミリオンズに当選する確率は330万分の1 資料:NATIONAL WEALTH SERVICE


magw190815_EW3.jpg

昨冬の1日の最大降雪量はアリゾナ州フラッグスタッフの91センチ。それでも1921年のコロラド州シルバーレイクでの24時間の降雪量193センチ(米史上最高記録)と比べれば半分以下だ 資料:THE WEATHER CHANNEL


magw190815_EW5.jpg

05年のハリケーン「カトリーナ」の保険金額(18年推定)。米史上で最も被害額の大きなハリケーンだった 資料:INSURANCE INFORMATION INSTITUTE


magw190815_EW4.jpg

今年5月にアメリカで記録された竜巻の目撃情報数。通常は月に100程度なので、異例の数と言っていい。発生件数として確定されれば、1950年代に調査を始めてから史上5番目に多かった月となる 資料:NATIONAL WEATHER SERVICE'S STORM PREDICTION CENTER


magw190815_EW6.jpg

資料:NATIONAL OCEANIC AND ATMOSPHERIC ADMINISTRATION (NOAA)


18年で特に被害額の大きかった自然災害

magw190815_EW7.jpg

被害が甚大だった世界の自然災害5つのうち、4つはアメリカで起きている 資料:MUNICH RE NATCATSERVICE


<本誌2019年7月30日号掲載>

2019081320issue_cover200.jpg
※8月13&20日号(8月6日発売)は、「パックンのお笑い国際情勢入門」特集。お笑い芸人の政治的発言が問題視される日本。なぜダメなのか、不健全じゃないのか。ハーバード大卒のお笑い芸人、パックンがお笑い文化をマジメに研究! 日本人が知らなかった政治の見方をお届けします。目からウロコ、鼻からミルクの「危険人物図鑑」や、在日外国人4人による「世界のお笑い研究」座談会も。どうぞお楽しみください。

20241126issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年11月26日号(11月19日発売)は「超解説 トランプ2.0」特集。電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること。[PLUS]驚きの閣僚リスト/分野別米投資ガイド

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

FRB、一段の利下げ必要 ペースは緩やかに=シカゴ

ワールド

ゲーツ元議員、司法長官の指名辞退 売春疑惑で適性に

ワールド

ロシア、中距離弾でウクライナ攻撃 西側供与の長距離

ビジネス

FRBのQT継続に問題なし、準備預金残高なお「潤沢
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 2
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱が抜け落ちたサービスの行く末は?
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 5
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    ウクライナ軍、ロシア領内の兵器庫攻撃に「ATACMSを…
  • 8
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    若者を追い込む少子化社会、日本・韓国で強まる閉塞感
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 7
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 8
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 9
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 10
    中国富裕層の日本移住が増える訳......日本の医療制…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中