ブロックチェーン技術で無国籍状態のロヒンギャ難民を救え
現在ロヒンギャは世界全体で推定最大350万人。ミャンマー国内よりも国外に逃れた人々がはるかに多い。17年の弾圧で70万人以上がラカイン州から隣国バングラデシュに大量流出した。ルワンダ虐殺以降、世界でも最悪のペースだ。
自分はまだ運がいいとヌールは言う。彼の家族は70年代にラカイン州を離れ、彼自身はサウジアラビアで生まれ育った。00年代初めにマレーシアに渡ってコンピュータ―科学を学び、その後ロヒンギャ語のデジタル化に参加。18年6月にはロヒンギャ文字が文字コードの国際標準規格ユニコードに追加された。
36歳のヌールはそうやって一歩ずつ大きな夢に近づいている。「ロヒンギャはひどい扱いを受けて常に劣等感を抱いている。自分たちの誇りを取り戻したい。国として再生させたいんだ」
From thediplomat.com
<本誌2019年7月16日号掲載>
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