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絶滅危惧種が英国の食卓に──国民食フィッシュ&チップスのDNA調査で明らかに

2019年2月4日(月)17時20分
松丸さとみ

そのため、絶滅危惧種とはいえアブラツノザメが英国の食卓に出るのはおかしなことではないようだ。しかし調査チームは、サメの肉を「Huss」、「Rock Salmon」、「Rock Eel」などという複数の種に使用できる包括的な市場名で販売することの問題点を指摘している。

ガーディアンによると、英国では長いことこうした名称でサメが売られており、政府もこれらの名称の使用を許可している。

しかし調査チームは、このようなラベル付けだと、消費者は自分が何を買っているか分からず、知らないうちに絶滅危惧種を食べていたということになりかねない上、アレルギーなど健康上の問題もはらんでいると指摘。どのような種類のサメを消費しているのかを知ることで、個体数が減少しているサメの問題にもっときちんと取り組めるようにもなるとして、より明確なラベルづけを徹底するよう科学者らは求めている。

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