最新記事

英王室

結婚式はハリー王子の「禊」 呪縛を解き放ったメーガンの「操縦術」がすごい!

2018年5月21日(月)16時00分
有元えり

「王子」ではなく「ただのハリーになれた」軍隊生活

軍人になったハリーにとって、軍隊は居心地のいい場所だったようだ。陸軍に所属していたハリーは、アフガニスタンにおけるタリバンとの戦闘で実戦を志願し、極秘の任務に当たった。危険を顧みることなく一兵士として職務を果たすハリーだったが、居場所が敵に知られたことから、安全上の理由により2007年には撤退を余儀なくされている。

昨年、「The Mail of Sunday」紙のインタビューで、ハリーはその時のフラストレーションをこう露にしている。

「とても怒りを覚えました。陸軍にいることは一番の逃避になったのですから。何かを成し遂げているという気持ちになれたのです」

「軍隊では、異なるバックグラウンドを持つ人と知り合い、深く理解することができたのです。また、チームの一員であると感じることもできました」

「陸軍での僕は、王子ではなくただのハリーになれたのです」

軍隊に生きる目的を見出したハリーだったが、王族の一員ゆえに、限界を知ることになる。怒りと痛みは増すばかりだった。

大好きな元彼女に振られ大ショック! 「ダーティ・ハリー」な黒歴史

私生活では、ジンバブエ出身の富豪の娘で、ジュエリー・デザイナーのチェルシー・デイビーと7年近く交際し、別離と復縁を繰り返していたが、マスコミの執拗な取材攻勢に嫌気がさしたチェルシーは、2011年にはハリーの元を去ってしまう。

彼女のことを真剣に愛していたというハリーは、心の隙間を埋めるかのように、パーティに明け暮れ、2012年にはラスベガスのホテルで複数の女性とストリップ騒動を起こしている。2005年には友人のパーティでナチスの軍服を着用したスキャンダルもあっただけに、英国民は「またか!」とあきれ返った。タブロイド紙に「ダーティー・ハリー」の異名をつけられたのもこの頃だ。

そんな弟を見かねてか、兄ウィリアムは、カウンセリングを受けることを提案。それによって、ハリーは母の死と初めて向き合ったという。28歳になっていた。

【参考記事】ハリー王子の全裸掲載は自粛すべきか

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン大統領、対独戦勝80年で5月8-10日の停

ビジネス

独メルク、米バイオのスプリングワークス買収 39億

ワールド

直接交渉の意向はウクライナが示すべき、ロシア報道官

ワールド

トランプ氏へのヒスパニック系支持に陰り、経済や移民
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
特集:独占取材 カンボジア国際詐欺
2025年4月29日号(4/22発売)

タイ・ミャンマーでの大摘発を経て焦点はカンボジアへ。政府と癒着した犯罪の巣窟に日本人の影

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 5
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 6
    体を治癒させる「カーニボア(肉食)ダイエット」と…
  • 7
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 8
    パニック発作の原因の多くは「ガス」だった...「ビタ…
  • 9
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 10
    ロシア武器庫が爆発、巨大な火の玉が吹き上がる...ロ…
  • 1
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 2
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 3
    MRI検査で体内に「有害金属」が残留する可能性【最新研究】
  • 4
    ロシア国内エラブガの軍事工場にウクライナが「ドロ…
  • 5
    「スケールが違う」天の川にそっくりな銀河、宇宙初…
  • 6
    【クイズ】「地球の肺」と呼ばれる場所はどこ?
  • 7
    中国で「ネズミ人間」が増殖中...その驚きの正体とは…
  • 8
    教皇死去を喜ぶトランプ派議員「神の手が悪を打ち負…
  • 9
    私の「舌」を見た医師は、すぐ「癌」を疑った...「口…
  • 10
    使うほど脱炭素に貢献?...日建ハウジングシステムが…
  • 1
    【話題の写真】高速列車で前席のカップルが「最悪の行為」に及ぶ...インド人男性の撮影した「衝撃写真」にネット震撼【画像】
  • 2
    日本旅行が世界を魅了する本当の理由は「円安」ではない
  • 3
    健康寿命を伸ばすカギは「人体最大の器官」にあった...糖尿病を予防し、がんと闘う効果にも期待が
  • 4
    日本史上初めての中国人の大量移住が始まる
  • 5
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 7
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 8
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜…
  • 9
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大…
  • 10
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止する…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中