最新記事

ホワイトハウス

トランプ、モラー特別検察官の解任を検討 法律顧問は「司法妨害の恐れ」と反対

2018年4月11日(水)14時29分

4月10日、米当局筋が明らかにしたところによると、米連邦捜査局(FBI)がトランプ大統領の顧問弁護士の関係先を捜索したことを受け、大統領はロシアによる2016年米大統領選への介入疑惑を捜査するモラー特別検察官(写真)の解任を検討している。写真はワシントンで昨年6月撮影(2018年 ロイター/Aaron P. Bernstein)

米連邦捜査局(FBI)がトランプ大統領の顧問弁護士の関係先を捜索したことを受け、大統領はロシアによる2016年米大統領選への介入疑惑を捜査するモラー特別検察官の解任を検討している。米当局筋が10日、明らかにした。

ホワイトハウスの法律顧問は解任に反対し、説得を試みているという。

当局筋2人によると、ホワイトハウス法律顧問のタイ・コブ氏とドナルド・マクガーン氏は、モラー特別検察官を解任すれば司法妨害で起訴される可能性が高まるほか、ローゼンスタイン司法副長官にモラー氏解任を命じるためには「正当な理由」が必要だということを大統領に繰り返し説明しているものの、効果はほとんど見られないという。

側近によると、FBIが9日にトランプ大統領の顧問弁護士であるマイケル・コーエン氏の自宅や事務所などを捜索したことを受けて大統領は憤慨しているが、どのような措置を取るかは不透明だ。

コブ、マクガーン両氏やホワイトハウスのコメントは得られていない。

事情に詳しい関係筋によると、FBIは9日の家宅捜索で、トランプ氏と不倫関係にあったと主張する元ポルノ女優と元モデルの女性への支払いに関する記録を捜索した。

これに加え、コーエン氏がトランプ大統領のために行った仕事や、ロシアの買い手が絡んだ不動産取引などの活動において、税金詐欺や租税回避、資金洗浄など犯罪のパターンが見られるかどうかも調べたという。

[ワシントン 10日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20250128issue_cover150.png
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年1月28日号(1月21日発売)は「トランプの頭の中」特集。いよいよ始まる第2次トランプ政権。再任大統領の行動原理と世界観を知る


※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

独ZEW景気期待指数、1月は10.3 予想以上に低

ビジネス

トランプ米政権の政策、銀行は影響を分析 混乱から利

ビジネス

台湾輸出受注、12月20.8%増と3年ぶり伸び率 

ビジネス

ビットコインなど高値から後退、トランプ氏就任初日の
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:トランプの頭の中
特集:トランプの頭の中
2025年1月28日号(1/21発売)

いよいよ始まる第2次トランプ政権。再任大統領の行動原理と世界観を知る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 2
    被害の全容が見通せない、LAの山火事...見渡す限りの焼け野原
  • 3
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 4
    メーガン妃とヘンリー王子の「山火事見物」に大ブー…
  • 5
    本当に残念...『イカゲーム』シーズン2に「出てこな…
  • 6
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 7
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 8
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者…
  • 9
    台湾侵攻にうってつけのバージ(艀)建造が露見、「…
  • 10
    身元特定を避け「顔の近くに手榴弾を...」北朝鮮兵士…
  • 1
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性客が「気味が悪い」...男性の反撃に「完璧な対処」の声
  • 2
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 3
    「拷問に近いことも...」獲得賞金は10億円、最も稼いでいるプロゲーマーが語る「eスポーツのリアル」
  • 4
    【クイズ】世界で1番マイクロプラスチックを「食べて…
  • 5
    轟音に次ぐ轟音...ロシア国内の化学工場を夜間に襲う…
  • 6
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 7
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 8
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」のはどれ…
  • 9
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 10
    ドラマ「海に眠るダイヤモンド」で再注目...軍艦島の…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 8
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 9
    「腹の底から笑った!」ママの「アダルト」なクリス…
  • 10
    中国でインフルエンザ様の未知のウイルス「HMPV」流…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中