ニュース速報
ビジネス

フィリピン中銀、「厳しい外部環境」受け利下げ再開 追加緩和も

2025年04月10日(木)19時27分

フィリピン中央銀行は10日、主要政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ5.50%とし、市場予想通りに緩和サイクルを再開した。今後も「少しずつ」緩和を進めることを示唆した。マニラの本部で2016年撮影(2025年 ロイター/Romeo Ranoco)

Mikhail Flores Karen Lema

[マニラ 10日 ロイター] - フィリピン中央銀行は10日、主要政策金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げ5.50%とし、市場予想通りに緩和サイクルを再開した。今後も「少しずつ」緩和を進めることを示唆した。

ロイター調査では23人中20人のエコノミストが今回の利下げを予想していた。

レモロナ総裁は記者会見で「金融委員会は、世界の経済成長を鈍化させ、国内経済活動に下振れリスクをもたらすであろう、より厳しい外部環境に留意した」と述べた。

アベノジャ総裁補佐は、フィリピン政府の今年の成長率目標(6.0─8.0%)の下限を達成することはなお可能との見解を示した。

中銀は昨年8月から3回連続で利下げを行ったが、2月の会合で利下げを見送り、市場を驚かせた。

レモロナ氏は、年内に追加利下げがあるとしつつ、一度に25bpの幅になると説明。具体的な回数は言えないとした上で「2025年に緩和サイクルを完了すると考えている」とした。

中銀は今年と来年のリスク調整ベースのインフレ率見通しをそれぞれ2.3%(従来3.5%)、3.3%(同3.7%)に引き下げた。いずれも中銀目標(2─4%)に収まっている。

レモロナ氏は「インフレ率低下でわれわれの自由度が高まる」と語った。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米新規失業保険申請、9000件減の21.5万件 労

ビジネス

ECB理事会後のラガルド総裁発言要旨

ビジネス

ECB、6会合連続利下げ 貿易戦争で「異例の不確実

ビジネス

IMF、経済成長予測を大幅に下方修正へ 世界的な景
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止するための戦い...膨れ上がった「腐敗」の実態
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 7
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 8
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中