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食殺虫剤フィプロニルが混入した卵、EU加盟国など世界40カ国で発見
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9月5日、殺虫剤フィプロニルが混入した卵が世界40カ国で見つかり、うち欧州連合(EU)加盟国が24カ国に上ることが分かった。ドイツのDPA通信が報じた。写真はベルギーのアントワープ近郊ウォルテルで8月撮影(2017年 ロイター/Francois Lenoir)
殺虫剤フィプロニルが混入した卵が世界40カ国で見つかり、うち欧州連合(EU)加盟国が24カ国に上ることが分かった。ドイツのDPA通信が5日報じた。
欧州のスーパーマーケットでは、数百万個の卵が棚から回収される事態となっている。監督当局の一部は、多くの汚染卵がクッキーやケーキ、サラダなど加工製品の形ですでに流通しているとの懸念を表明した。
DPAによると、EUの農業相らは5日にエストニアの首都タリンで会合を開き、問題について話し合う。
欧州委員会の広報官は、EU加盟国で影響がないのは現時点でリトアニア、ポルトガル、キプロス、クロアチアだけだと認めたもよう。EU外では米国、ロシア、南アフリカ、トルコなどでも問題の卵が見つかったという。
オランダとベルギーの当局は、汚染源がオランダにある洗浄剤サプライヤーであることを突き止めた。8月には清掃会社チックフレンドを経営するオランダ人2人が逮捕された。
汚染された卵は、大量に摂取しなければ健康被害はないものの、フィプロニルは、人の臓器障害につながる危険がある。
フィプロニルはダニやノミの駆除に広く使用されているが、家畜小屋など食品流通に連なる場所での使用は禁止されている。
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