ナイジェリアを「金で買った」中国――「一つの中国」原則のため
安倍首相が地球儀を俯瞰して、東南アジアなどの関係国と経済交流などを強化するのは悪いことではない。ただ常に発展途上国に対しては日本国民の税金が膨大に使われており、おまけにほとんどの国が中国と日本に「いい顔」をして漁夫の利を得ている。安全保障に関しては当てにならない。
それよりは、「日中戦争中に毛沢東率いる中共軍が日本軍と共謀していた真相」を直視し、中国共産党がいかにして強大化したかを正視する勇気を日本が持つことの方が有効ではないだろうか。お金は一銭もかからない。真の思考力を持つ勇気を持てばいいだけのことである。
それにより中国共産党が統治の正当性を失うのである。「一つの中国」の是非を解くカギは、すべてこの事実の中にあるのだ。
この真相を直視する方が、かえって、戦争を回避できると筆者は信じている。
[執筆者]遠藤 誉
1941年中国生まれ。中国革命戦を経験し1953年に日本帰国。東京福祉大学国際交流センター長、筑波大学名誉教授、理学博士。中国社会科学院社会科学研究所客員研究員・教授などを歴任。『チャイナ・セブン <紅い皇帝>習近平』『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』『ネット大国中国 言論をめぐる攻防』『チャイナ・ジャッジ 毛沢東になれなかった男』『完全解読 中国外交戦略の狙い』『中国人が選んだワースト中国人番付 やはり紅い中国は腐敗で滅ぶ』『中国動漫新人類 日本のアニメと漫画が中国を動かす』など著書多数。近著に『毛沢東 日本軍と共謀した男』(新潮新書)
※当記事はYahoo!ニュース 個人からの転載です。