トランプ大統領の誕生 ノルウェーにもいる、静かなる支持者
トランプ支持者をバカにすることは、もうやめなければいけない
首相率いる保守党の青年部リーダーであるクリスチャン・リーセ氏は、ノルウェーとアメリカの二重国籍をもち、有権者としてヒラリー・クリントン氏に投票した。選挙結果に落胆した同氏だが、アフテンポステン全国紙にこう寄稿する。
「正直に言います。私はトランプを怖いと思いました。しかし、トランプ支持者をバカにするのではなく、トランプ現象を理解しようとしなければいけません」
ノルウェーは、すでに右派ポピュリスト政党が、与党となっている国だ。しかし、その進歩党の周囲では、さらに厳しい移民政策を掲げ、環境問題を無視する「新党」を結成しようとする動きもある。
トランプの波が、これからどう影響するのか。隠れ支持者に対する考え方を変えなければ、静かなる有権者は増えるのではないだろうか。Photo&Text:Asaki Abumi
[執筆者]
鐙麻樹(ノルウェー在住 ジャーナリスト&写真家)
オスロ在住ジャーナリスト、フォトグラファー。上智大学フランス語学科08年卒業。オスロ大学でメディア学学士号、同大学大学院でメディア学修士号修得(副専攻:ジェンダー平等学)。日本のメディア向けに取材、撮影、執筆を行う。ノルウェー政治・選挙、若者の政治参加、観光、文化、暮らしなどの情報を数々の媒体に寄稿。オーストラリア、フランスにも滞在経歴があり、英語、フランス語、ノルウェー語、スウェーデン語、デンマーク語で取材をこなす。海外ニュース翻訳・リサーチ、通訳業務など幅広く活動。『ことりっぷ海外版 北欧』オスロ担当、「地球の歩き方 オスロ特派員ブログ」、「All Aboutノルウェーガイド」でも連載中。記事および写真についてのお問い合わせはこちらへ