国内超長期債の増加幅は100億円程度、金利上昇で抑制=大樹生命・25年度運用計画

4月18日、大樹生命保険は2025年度の一般勘定資産運用計画で、国内超長期債の増加幅を100億円程度にする考えを示した。写真は円紙幣。2010年8月都内で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Atsuko Aoyama
[東京 18日 ロイター] - 大樹生命保険は18日、2025年度の一般勘定資産運用計画で、国内超長期債の増加幅を100億円程度にする考えを示した。金利上昇を強めにみており、前年度の250億円増から伸びは半分以下となる見込み。日銀の利上げは秋口以降で年度内に計2回、ターミナルレートは1%を見込む。
同社の運用統括部長の為我井心氏が運用説明会で語った。国内債券は、資産と負債の一元管理(ALM)の推進を目的とした超長期債投資や利回り改善目的の入れ替えを計画する。保険負債の予定利率が2%超で30年債や40年債には妙味があるとみるものの、金利上昇が強めで超長期債は「平準よりは抑えて」(満田堅副部長)積み増す考え。
米FRB(連邦準備理事会)は10月以降、利下げを再開すると予想。年度内は計3回とみる。
為替をヘッジしないオープン外債は、外貨建保険の販売動向次第としつつ、増加幅は前年度の1700億円と同程度か、減少すると見込む。1000億円程度まで縮小する可能性を視野に入れている。ヘッジ外債は横ばいの見通し。
国内株投資は100―200億円程度の増加と、前年度の200億円から伸びが縮小方向になるとみている。国内・国外とも同程度の伸びを見込む。
オルタナティブの増加幅は前年度の100億円から、150億円程度に増える見通し。
貸付残高は減少するが、利回りやESG(環境・社会・企業統治)を考慮した厳選投資を継続する。
2025年度末の市場見通し(レンジと中心)は以下の通り。
日本国債10年物利回り 1.40―2.00%(中心1.70%)
日本国債40年物利回り 2.70―3.50%(中心3.10%)
米10年債利回り 3.60─4.70%(同4.00%)
日経平均 3万2500─3万9500円(同3万6000円)
米ダウ 3万8000─4万6000ドル(同4万2000ドル)
ドル/円 134―154円(同144円)
ユーロ/円 147―167円(同157円)