親中路線に舵を切り始めた放言ドゥテルテの外交戦略
2016年10月6日(木)09時30分
訪問先に中国が含まれるかどうかは、まだ分からない。今月下旬に日本と中国を訪れるという報道もあるが、フィリピンも中国もコメントは出していない。
ある国を大統領が訪問する前に、別の高官が訪問して環境を整えることは、外交的に珍しくない。ラモスが中国を訪れるかどうか、いつ訪れるかは、ドゥテルテの訪中を占う指標になるだろう。
【参考記事】ドゥテルテは「負傷した司法省職員を射殺した」
中国外務省の耿爽(コン・ショアン)報道官は、「ドゥテルテ大統領の訪問は何回でも歓迎する。できるだけ早く実現してほしい」と語り、この件で中国とフィリピンが「緊密に連絡を取り合っている」とも述べた。
今月中にも訪中すれば、かなりの確率で、オバマ米大統領より先に習近平(シー・チンピン)国家主席と対談することになる。オバマとの対談は先月のASEAN首脳会議の際に予定されていたが、ドゥテルテがオバマを侮辱する発言をしてキャンセルされた。
先に習と会談することになれば、アメリカとフィリピンの同盟関係にまたしても冷や水が浴びせられるだろう。
From thediplomat.com
[2016年10月11日号掲載]
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