「セルフ・ダンピング」で苦境に陥るベネズエラの食料輸入事情
ベネズエラは食料をますます輸入に頼るようになっているので、石油価格が急速に、それもものすごく急速に上昇しない限り、今年は食料を買うことが本当にできないのだ。全然お金が足りない。
チャート1と2で示されているように、食料輸入は1999年から著しく上昇した。これには、生きた動物、肉、果物、種子、野菜、穀物、粉類、あらゆる加工食品および家畜の飼料が含まれる。
食料輸入額は2008年以降、飛躍的に増加していて、2008年から2014年(入手可能な最新のデータポイント)の間で平均すると82億ドルである。輸入量は平均で808万メートルトンに上昇した。これは1998年から2007年と比べると、輸入額で299%、輸入量で74.5%の上昇だ。
そして、これらは輸入全体の増加率よりずっと早いペースで増加しているのがわかる。食料は今では輸入総額の19%、総輸入量の50%をも占めている。これに対して、以前は、輸入総額の10.6%、総輸入量の33%しか占めていなかった。だが、これほど急速に輸入額が輸入量より増大したのはなぜだろうか? まずこれは国際的な食料価格が急上昇したせいなのだが、CADIVI*と汚職のせいでもある。
訳注* CADIVIとは固定相場制と外貨を管理する外貨管理委員会のことで、現在は機能は別の機関に移されCADIVI自体は廃止されたが、ベネズエラでは習慣的に現在もCADIVIと呼ばれている。
ここでの数字はかなり大きく見えるかもしれないが、この数字はなおも食料関連のベネズエラの輸入を少なく見積もったものだ。例えば、ここには包装や設備、肥料、化学薬品、あるいは流通の連鎖に関わるものが一切含まれていない。