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東南アジア

問題だらけのミャンマー総選挙

2015年10月30日(金)15時19分
アダム・ラムジー

 マバタを率いるのは強硬派の僧侶たち。仏教徒が圧倒的多数のミャンマーで、宗教間の緊張をあおっている。彼らは昨年、「民族と宗教の保護」をうたう反イスラム的な4法案を提出。すぐに議会を通過した。
「(政府は)傍観していただけで、(マバタの台頭を)放置し、今ではその主張を自分たちのために利用している」と、ヒューマン・ライツ・ウォッチのマティソンは言う。

 このところ国営メディアは、政府高官による高位の僧侶への喜捨を頻繁に報じている。マバタも支持者に対し、NLDに投票しないよう働き掛けている。

 15年に及ぶ自宅軟禁を強いられたスー・チーは支持者に対し、和解に向けて努力すると語った。「過去とは教訓を与えてくれるもの」と、彼女は言った。「怒りや恨みで身動きが取れないようにするものではない」

[2015年10月 3日号掲載]

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