シャルリ・エブドが溺死男児の風刺漫画でまた炎上
これらの風刺画は、ネット上で非難の嵐を巻き起こした。黒人弁護士協会(ロンドン)会長のピーター・ハーバートはツイッターで、同紙を「ヘイトクライムと迫害を扇動した」罪で国際刑事裁判所に告訴することを検討中と表明し、こうツイートしている。
Charlie Hebdo is a purely racist, xenophobic and ideologically bankrupt publication that represents the moral decay of France.
— D Peter Herbert OBE (@herbert_donald) 2015, 9月 14
一方で、これらの風刺画が誤解されていると考える人もいる。風刺新聞ハバリスタン・タイムズの編集者でパキスタン人ジャーナリストのクンワル・K・シャヒドは、これらの漫画の本来の意図が理解されていないとブログに書いた。
「シャルリ・エブドの表紙の漫画は、アイランやシリア難民を馬鹿にしたものではない」と、シャヒド。「中東やシリアの紛争の陰に隠れた人道上の危機に対する欧米の非人道的な態度に対する皮肉だ」
今年1月、ムハンマドの風刺画に対する報復でシャルリ・エブドが12人の死者を出す銃乱射の犠牲になったときは、世界中で推定370万人ともいわれる人々が街頭に繰り出し、同紙と表現の自由を支持するデモを行った。
事件後、生き残った編集スタッフらが発行したシャルリ・エブド特別号には、再びムハンマドが登場。同紙を支持するスローガンとなった「私はシャルリ」と書かれた紙を持たせて「すべては許された」という見出しを付けていた。
だが今回は、あの時のような支持は期待できないだろう。