エボラ蔓延の真の元凶は文化格差
2014年8月25日(月)12時19分
それぞれの国際組織が、互いに密接に協力しながら危機に対処しようとしている。「上からものを言うのではなく、住民と同じ目線で対話をするよう努めている」と、ユニセフのフリシアは言う。
こうした協力態勢が重要であることは確かだが、西アフリカの人々が抱く西洋医学への抵抗感を和らげるには至っていない。エボラ熱の蔓延を食い止める道は、はるかに遠い。
「資金がまったく足りない」と、フリシアは言う。「対応が早いほど、コストは安く済むはずなのだが」
シエラレオネとギニアを合わせると、国民の70%以上がイスラム教徒だ。ラマダン(断食月)の終わりが近づいた先月下旬、医療関係者はエボラ熱の感染拡大に拍車が掛かるのではないかと不安視していた。ラマダン明けの祝日には家族や親族が集まるために帰省ラッシュが起こり、大勢の人が人混みにもまれることになる。
「まだ先は長い」とエプスタインは言う。「エボラ熱の流行は、あと数カ月は続くだろう」
From GlobalPost.com特約
[2014年8月12日号掲載]
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