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メキシコ陸上ランナーが移住したい国
陸上競技の国際的なランナーの間でメキシコに移住する人が増えている。標高の高い場所でトレーニングできることや税金・生活費の安さが、ケニア出身のアイザック・キマイヨといった一流選手を引き付けているのだ。
政府が麻薬密輸組織の撲滅のために「麻薬戦争」を展開しているメキシコでは観光業に陰りが見えるというのに、ランナーとなると話は別だ。200人以上がアフリカや南米、東欧からメキシコに移住している。彼らはメキシコ政府から資金援助を受けて外国の競技大会に出場。第2の故郷の評判を高めている。
だが外国出身のランナーは人種差別という問題に直面している。メキシコ人ランナーはアフリカ出身のランナーにかなわない。アフリカ出身のランナーは、自分たちが勝つと観客から罵声を浴びると不満を漏らしている。
08年にはケニア出身のランナーが国内の長距離レースの85%で優勝。主催者はメキシコ人ランナー優遇策を講じ始めている。
[2009年7月 8日号掲載]