アジア系へのヘイトクライム急増、女性誌編集長のアジア人侮辱ツイートが大問題に
すでに問題のツイートを削除し、2019年に続き再び「不適切だった」と謝罪したが、アジア系ジャーナリスト協会を中心に「このような人物にティーンメディアをリードさせるわけにはいかない」との声が上がった。
マッカモンド氏にスポットライトが当たったのはこれが初めてではない。もとは政治記者だったが、バイデン政権のT.J.ダクロ副報道官と交際し、ファッション業界にキャリアチェンジを図った矢先だった。ダクロ副報道官は先月別の女性記者を「破滅させる」と脅して職務停止処分を受けるなど、カップルで問題が指摘されてきた。
社会的な責務の高い職に人種差別的な思想を持つ人物が就任したとして、社内スタッフ20名が運営元のコンデナスト社の経営陣に対して疑問を呈する動きとなった。当初、マッカモンド氏がすでに謝罪をしていることから同社は問題ないとしていたが、18日になり事態は一転し、マッカモンド氏は編集長職の辞任を発表した。
Hey there: I've decided to part ways with Condé Nast. Here is my statement about why - pic.twitter.com/YmnHVtZSce
— Alexi McCammond (@alexi) March 18, 2021
アジア系の人々に向けた差別や嫌がらせの急増の要因はいくつか考えられる。もともとアメリカにはアジア系を含む有色人種への差別は根強くあった。そんな中、新型コロナで人々の不満が溜まり、弱いものいじめや嫌がらせ、暴力でストレスを発散しようとする者が増えたと考えられる。そしてトランプ元大統領が選挙活動中に「中国ウイルス」という言葉を何度も使い、人々に差別意識を深く根付かせたのも一因だろう。
バイデン政権は、アジア系のみならずあらゆる人種差別や偏見の解消を目指す大統領令に署名し、この問題に打ち勝つと決意をあらわにしたが、その解決は容易ではなさそうだ。
Teen Vogue editor resigns amid uproar over offensive tweets from college days | New York Post