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テイラー・スウィフト、またの名を「労働者の守護神」という!?

The Radicalism of Taylor Swift

2019年04月05日(金)16時00分
デービッド・ターナー

15年のアップルミュージックのサービス開始に際しても、スウィフトはアップルに公開書簡を送り、3カ月の無料試用期間中にユーザーが聴いた分も印税を払うべきだと主張した。同様の主張は、独立系レーベルの団体からも出ていたが、その後アップルが方針転換したのにはスウィフトの影響が大きいとされている。

レコード業界は、労働者の団結による力が働きにくい。米音楽家組合(主にジャズとクラシックの音楽家が所属)は1940年代、何度もストを行って強い交渉力を手にし、レコード会社にアーティストへの支払いを増額させた。スウィフトの行動の根幹にあるのは、こうした運動と同じ思いだ。企業が音楽家を利用して多大な利益を得ようとするなら、音楽家の待遇は改善されるべきなのだ。

UMGはいい企業PRになると思ってスウィフトの要求に応じたのかもしれない。たとえそうだとしても、スウィフトは音楽家たちに、待遇改善を求める声を上げるのに遅過ぎることはないと示した。

【参考記事】テイラー・スウィフトが1ドルに込めた思いとは セクハラ裁判で勝訴

[2018年12月18日号掲載]

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