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経営米郵政、復活の切り札は自動ジャンクメール
宛名や住所がわからなくても郵便番号だけでDMの「絨毯爆撃」ができるシステムを企業向けに開発したが、1つ問題が
まさに妙案 膨大な紙の無駄はご愛嬌? Andrew Harrer-Bloomberg/Getty Images
郵便利用の激減から収入が減り、前年度には51億ドルの赤字を計上した米郵政公社(USPS)。破綻を免れるための解決策として、全米の郵便受けをダイレクトメール(DM)などの不要郵便物であふれさせるという「妙案」を思い付いたようだ。
USPSが大々的な宣伝キャンペーンに乗り出しているオンラインツールの名は「エブリドア・ダイレクトメール」。中小企業がもっと「ジャンクメール」を送るようになることを期待して発案されたサービスだ。
これを使えば、宛名や住所を記載しなくても、特定の地域や郵便番号の顧客にDMを送ることができる。企業がこれを利用してくれれば、USPSにとっては配達する郵便物が、ひいては収益が増えるというわけだ。
企業側も料金別納郵便の申請をする手間が省ける。料金も、これまでの1通当たり45セントの切手代よりずっと安く、1通14・5セントで1日に最大5000通ものDMを送ることができる。
USPSはこの新サービスで今年度約8億ドルの売り上げを見込んでいる。ポール・ボーゲル社長によれば、「16年頃には10億ドルぐらいの売り上げになる」らしい。でも、それってものすごい紙の無駄遣いでは?
From GlobalPost.com
[2012年4月 4日号掲載]